医者と話す男性の患者

熱が出ると一般的には風邪をひいたと考える方がほとんどでしょう。どこの病院に行ってもまず熱を測るところから検査や診察が始まり、様々な病気と関連しています。今回は微熱が続く場合に考えられる病気の可能性、対処方法や予防のポイントについてお伝えします。


   


微熱が続くのは病気?気になる11種類の病気と対処方法


1)熱の3つの種類と症状の違い

そもそも「微熱」とはどんな状態なのでしょうか。

(1)平熱:35度から37度

(2)微熱:37度から38度

(3)高熱:38度以上

といわれています。昭和初期に生まれた健康な方の中には平熱が高めの37度という方もいらっしゃいます。しかし最近は平熱の低い人が増えていて、特に若い女性などは、平熱が35度ちょっとという方もいらっしゃいます。平熱よりも1度高い熱が続くようなら 「微熱が続いている」と考えてよいでしょう。

2)考えられる原因とは?微熱が続く3大原因

(1)様々な病気が原因

(2)女性に特有の体の変化

(3)自律神経症状によるもの

があります。ウイルスや細菌に感染した場合の発熱。風邪をひいたとき、けがをした時に細菌に感染し、傷口が腫れた(炎症を起こした・化膿した)、インフルエンザや肺炎、盲腸や結核、膀胱炎などです。女性に特有なホルモンの作用による熱には、妊娠、生理周期によるもの、更年期障害が原因になっているものがあります。また、現代社会で増えてきているのがストレスや生活習慣の乱れからくる自律神経症状によるものがあります。

3)治まらない場合は要注意・・考えられる11種類の病気とは

女性特有の微熱はホルモンバランスによるものなので今回は省き、ウイルスや細菌に感染、もしくはそのほかの内科的疾患と自律神経症状による微熱の2つについて説明したいと思います。さまざまな病気が原因となって、微熱が続く症状があらわれます。次の10の病気について簡単に紹介します。

(1)風邪やインフルエンザ

ウイルスの感染によって起こるもので、鼻水、くしゃみ、のどの痛み、微熱が続く、頭痛、寒気、全身のだるさなどが主な症状です。熱が39度以上になって、全身の関節が痛くなったり頭痛がはげしい場合は、インフルエンザを疑います。

(2)肺結核

肺結核は結核菌という細菌に感染して起こるもの。せきやたんがでる。体がだるい、微熱が続く、寝ているときに大量の汗をかく、といった症状が2週間以上続きます。

(3)バセドウ病(甲状腺機能亢進症)

甲状腺ホルモンの分泌量が多くなることで、体の代謝が異常に活発になるもの。微熱が続く、暑がる、動悸がする、不整脈、疲れやすい、ぐっすり眠れない、下痢などの症状があらわれます。

(4)関節リウマチ

関節リウマチの症状は、手首、手の指、ひじ、足首、足の指などにあらわれる腫れ、痛み、こわばり、などがありますがそれだけではありません。関節以外にあらわれる症状に、微熱が続く、疲れやすい、疲労感、体がだるい、食欲不振、目の炎症(充血)などがあります。

(5)白血病

急性白血病は、出血しやすくなる、微熱が続く、貧血、が主な3大症状です。鼻血や歯茎から血がでやすくなったり、さほどぶつけていないのにアザ(内出血)があちこちにできる、といった症状です。慢性白血病の症状は、急性白血病とちがってはっきりと症状を自覚しにくく、お腹が張る、寝汗をかく、倦怠感、やせる、などの症状が出ます。

Doctor and surgeon looking at a computer

(6)胆嚢炎(たんのうえん)

胆のう炎は、胆石や細菌が原因でおこる病気です。急性胆のう炎にかかった人のほとんどが、胆石を持っていたとも言われています。また、食べすぎ、飲みすぎ、脂肪やコレステロールの多い食事をとる習慣のある人にもなりやすいです。急性胆のう炎は突然起こります。お腹の上のほうが強く痛くなり、その痛みはずっと続きます。吐き気や嘔吐、悪寒(おかん)、高熱が出ることもあります。

慢性胆のう炎は、急性ほどの強い症状はありません。胆石が原因であることがほとんどで、症状があらわれないこともあります。食事の後にお腹の上のほうが痛む事もあります。高熱がでることはほとんどなく、微熱が続く程度です。

(7)慢性膀胱炎

膀胱に細菌が入って炎症を起こすのが膀胱炎。再発しやすい病気で、慢性化することも珍しくありません。自覚症状がないケースもありますが、トイレの回数が多くなったり、排尿時の軽い痛み、排尿してもスッキリしない残尿感、尿のにごり、血尿、微熱が続く、といった比較的軽い症状があらわれます。女性に多い病気です

(8)慢性腎盂腎炎(まんせいじんうじんえん)

腎盂腎炎は、腎臓や腎盂が細菌に感染することで起こる病気です。生まれつき尿路に異常があったり、膀胱炎や前立腺肥大などがある場合に、細菌が膀胱から腎臓へ逆流して感染することで、腎盂腎炎になります。急性腎盂腎炎の症状は、発熱、寒気、吐き気、腰から背中にかけての痛み、排尿時の痛み、尿のにごり、血尿など。

症状は突然あらわれます。慢性腎盂腎炎の症状は軽く、微熱が続く、体がだるい、頭が痛い、など。場合によっては急性腎盂腎炎と同じ症状が出ることもあります。逆に症状がほとんど出ず気づかないうちに慢性腎盂腎炎が進行して、腎不全になってしまうケースもあります。

(9)虫垂炎(盲腸炎)

盲腸の先についている虫垂に炎症が起こる病気。盲腸炎とも呼ばれます。突然強い腹痛がおこります。お腹の上のあたり、へその周りに傷みがあらわれて、時間がたつと右下の腹部(盲腸があるあたり)に痛みが移ります。痛みの次には発熱。37度から37.5度の微熱が続くようになり、吐き気、嘔吐、ガスが出る、便が出なくなる、といった症状があらわれていきます。

(10)尿路結石

尿の通り道である腎杯、腎盂、、尿管、膀胱、尿道といった尿の通り道に結石ができるものが尿路結石。男性は女性の2.5倍もかかりやすいいわれ、20代から40代の男性に多くみられるます。排尿時にかなり激しい痛みを腰や下腹部に感じる、血尿が出る、微熱が続く、吐き気や嘔吐をともなう、といったものが主な症状です。多くの場合は尿と一緒に排出されますが、なかには内視鏡などでの手術が必要になるケースもあります。水分をしっかりとる、アルコールを控える、寝る前の飲食をひかえる、プリン体の多い食べ物、チョコレート、ナッツ、コーヒー、紅茶は摂りすぎない、といったころに気をつけるとよいでしょう。

(11)自律神経症状による発熱

微熱が続くのは、ストレスによる自律神経の乱れが原因であるケースが近年増えています。比較的女性に多い傾向があります。

・病院に行って診察を受けてもこれといった原因が見つからない

・排卵日から月経までの期間ではない

・妊娠していない

にもかかわらず、1ヶ月以上も37度前後の微熱が続く、疲れがとれない、体が重たい。そして、日々ストレスを感じる、というのであれば、ストレスによる自律神経の乱れが原因の微熱とされ、自律神経失調症(病名がつけられない場合につけられることも多い診断名です)と診断されます。

4)試せる応急処置はある?症状への対処方法とは

(1)額や頭部を冷やす

頭部や額の他、脇の下や首の周り、足の付け根など脈がふれる場所を、氷枕などで冷やすと微熱のつらさが緩和されます。また、ぬるま湯を浸して絞ったタオルで全身を拭くと、ほてりによる不快感の解消になります。

(2)市販薬に頼る

微熱が続く場合、本来は医師の診察を受ける必要がありますが、一般的には市販の薬で症状は改善します。微熱を抑えるには、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどを配合した解熱鎮痛薬が効果的です

(3)病院へ行き診察を受ける

上記の二つを行っても1種間以上症状が改善されない場合は重大な疾患の可能性も考えて病院での診察をお勧めします。風邪だと思っていたら腎炎だった、病院に行くともう手遅れの状態だったなどということにもなりかねないので時間の許す限り早急に医師の診断を受けるのが一番良い方法です。

Stethoscope in hands

5)食事の改善を!症状への食事方法

微熱を直接的に下げるような食べ物は基本的にないものの、具合が悪いのであれば身体の抵抗力を少しでも高めるために、食欲がなかったとしても何かを身体の中に入れる必要があります。また、熱が出ると体温を下げようと大量の汗が出ます。そのため、栄養摂取と同時に水分補給を心掛けていれば自然と体温を下げることができます。

風邪を引いている時は直ぐにエネルギーに変換される食べ物がいいので、炭水化物や糖質、良質なタンパク質が含まれているものを選ぶとよいです。それに加え、ビタミンCを意識的に取り入れると免疫力(白血球)のサポートとなるため効果的です。

6)気になる場合は専門医へ!行われる可能性のある検査内容

まずは、内科を受診するのがよいでしょう。けがしている場所が明らかに腫れている熱を持っている等であれば整形外科でもいいでしょうけれど、まずは全般的に症状を見てもらえる内科を受診します。

(1)尿検査

(2)末梢血液検査

(3)肺の聴診

(4)胸部レントゲン検査

などの検査を行うことが多いです。その際医師が見ているのは炎症反応(CRP)と呼ばれる血液のデータです。この数値が高いと体の中のどこかが炎症を起こしているということになるので、尿の中の細菌や血液が混じっていないか、白血球の数はその程度なのか、肺で雑音は市内か、など総合的に判断して、熱が出ている原因を特定します。そこでウイルスや細菌が原因なのであればその原因のウイルスや細菌に効く抗生剤で治療していくという方法を取ります。

また、添いのほかにも症状があるのであればその症状を抑える薬(例えば咳止め、鼻水止め、吐き気止めなど)しかし、最終的に重要なのは自分の自己治癒力になります。そこの検査で原因が特定できないと自律神経症状による微熱と診断されたり、メンタル系の病院へ行くように勧められたりします。

7)日々の生活で改善を!微熱を予防する為の生活習慣とは

(1)規則正しい生活

まずは、規則正しい生活をすることです。体の中には体内リズムがあり、そのリズムは規則正しく生活することで正常に保たれます。

(2)免疫力向上

また、自身の免疫力を高い状態で保つのにも役立ちます。食事も栄養のバランスが取れた食事をきちんととることが必要です。ストレスためないことができればいいのですが、現代人ではなかなか難しいことでもあるのでまずは寝る直前までの携帯電話でのゲームやメールをやめることから始めてみるといいかもしれません。


   


今回のまとめ

微熱が続くときに考えられるのは、様々な病気や女性特有のホルモンバランスによるもの、自律神経症状などが考えられます。まずは頭部を冷やし市販薬で様子を見るが改善しないようなら病院を受診しましょう。