デスクでストレスを感じている女性

女性に多くみられる「ふらつき」。すぐに治る「ふらつき」の場合には、あまり原因まで突き詰めて考えることはありません。

しかし、その「ふらつき」の裏に隠れている病気があるかもしれません。今回はふらつきの考えられる代表的な原因と、可能性のある病気、またそれらの対処方法をお伝えします。


   


ふらつきの原因を解説!主な5大原因と病気のリスクとは


1)そもそもふらつきとは何?

「ふらつき」とは、平衡感覚を失って足取りがおぼつかなくなる状態です。

乗り物酔いや二日酔いでふらついたり、体調不良で一瞬ふらつくようなことは日常でもみられますが、頻繁に起こるようなときは平衡感覚に関係する神経や脳に障害を起こす疾患を疑う必要があります。

2)種類による違いがある?ふらつきの3種類とは

(1)回転性めまい

耳の中にある三半規管で発生するめまいです。周囲(天井など)がグルグル回っているようみ見えます。

(2)動揺性めまい

からだがフワフワした感じで、まっすぐ歩けない状態になります。

(3眼前暗黒感

いわゆる「立ちくらみ」のことで、立ち上がるとクラッとしたり目の前が真っ暗になり、酷くなると失神したようになります。

3)症状が続く場合は注意!ふらつきから考えられる8種類の病気

(1)メニエール病

激しい回転性のめまいが起こります。悪心、嘔吐を伴い、通常2〜3日続きます。めまいは徐々に改善されていきますが、動く時にはふらつき生じやすく、6カ月経過後も半数近くの人にふらつきがみられます。

(2)良性発作性頭位めまい症

多くは、正常であれば内耳の一部分(卵形嚢と球形嚢)に収まっているカルシウム粒子(耳石)が、そこから離れて内耳の別の部分(後半規管)に入ったときに生じます。

朝、起き上がる時などに頭を動かしたりするときに回転性めまいが起こります。

(3)自律神経失調症

精神的なストレスや過労が引き金となって自律神経が乱れ、心や体に不調があらわれます。不安や緊張、抑うつなどの心のトラブルにより、めまいやふらつきなどの症状もあらわれることがあります。

(4)脳梗塞

脳の血管内腔の動脈硬化が進行し、血管が狭くなっているところに血液の塊が詰まり血栓ができてしまいます。血液の塊が詰まると、手足や顔の麻痺、意識障害や言語障害などの症状が出てきます。

また、発作の前触れがあり、ふらつきや舌がもつれるなどの症状も起こります。

(5)脳出血

高血圧などの原因によって、脳内の血管が破れて脳の中に出血による血液の塊ができてしまいます。出血すると、ふらついて真っすぐに歩けなくなったり、意識障害・手足の麻痺などが現れます。

出血を起こす場所によっては、昏睡状態に陥り死に至るケースもあります。

(6)脳腫瘍

脳腫瘍が大きくなると脳機能に障害をもたらし、頭痛や吐き気・嘔吐などを引き起こします。腫瘍が発生する場所によっては、手足の麻痺や痙攣、ふらつきなどの症状があらわれます。

(7)起立性低血圧症

自律神経の一時的な障害で、急に立ち上がった時に脳の循環が滞り、血液が下半身に停滞してしまうため低血圧と脳の血流不足になり起こります。

クラクラする立ちくらみや目の前が暗くなったり、ひどい時には気を失って倒れてしまうこともあるので注意が必要です。

(8)更年期障害

閉経前後の約10年間をさす更年期を迎えると、女性ホルモンの急激な減少により自律神経のバランスが崩れて心と体にさまざまなトラブルが生じます。脳に流れる血流の変化によって、ふらつくようなめまいも起こります。

 

4)何が原因?ふらつきの主な5つの原因とは

(1)肩こり・首のこり

肩こり・首のこりが重症化するとめまいの原因になり、日常生活におおきな支障をきたします。

(2)自律神経の乱れ

交感神経と副交感神経のバランスがとれなくなり、慢性的に交感神経が優位になると全身の筋肉が緊張して血行が悪くなります。

酸素を運んでいる血液の流れが悪くなると、酸素が行き渡らなくなり、ふらつきの原因になります。

(3)睡眠不足

睡眠不足も血行不良の原因となるため、血液が運ぶはずの酸素が不足し、ふらつきの原因となります。

(4)過度のストレス

ストレスや不安により、平衡感覚に対して敏感になり、普段は感じないようなふらつきを感じることがあります。

(5)病気

脳梗塞やメニエール病などの疾患が原因でおこるふらつきもあります。

Doctor listening to patient

5)違和感が続く場合は専門家へ!ふらつきへの検査方法とは

(1)平衡機能検査

三半規管や視覚、深部知覚(関節や筋肉などが備えている受容器のはたらきで、目を閉じている時でも関節の曲がり具合や手足の位置などがわかること)などを調べて、平衡機能が正しく働いているかを調べます。

検査には、眼振検査・電気的眼振記録法・体平衡機能検査・書字検査・カロリック検査があります。

(2)聴覚検査

耳の異常が原因でふらつきが起こるのかを調べる検査です。低音・高音などの音の聞こえるレベルを記録します。

(3)画像検査

ふらつきの原因が脳の異常かどうかを調べる検査です。脳梗塞・脳出血・脳腫瘍の存在を確認します。

(4)血液検査

貧血が起きていないか、血糖値はどうか、動脈硬化の疑いはないかを確認します。

動脈硬化になっていると血管が常にダメージを受けやすい状態となってしまうため、脳の血管が破れる脳卒中や脳の血管に血栓と呼ばれる血の塊が詰まる脳梗塞が引き起こされるリスクが高くなります。

(5)心理検査

上記の検査で異常が見つからなかった場合に考えられるのは、心理的な原因で起こる自律神経失調症・心因性めまいなどが考えられます。

6)病気の場合に!行われる可能性のある治療方法とは

(1)薬物療法

抗めまい薬・循環改善薬、吐き気止め、抗不安薬、浸透圧利尿薬、ステロイド薬、ビタミン剤など症状にあわせた薬を使い治療します。

(2)外科的な治療(手術など)

投薬治療で改善しない、頻繁にめまい発作が起こる、日常生活に支障をきたすという場合には手術が行われる場合があります。

めまいの原因となる神経を取り除くことなどによりめまいを治療します。また、耳に薬を注入する外科的な処置が行われることもあります。

(3)理学療法

良性発作性頭位めまい症では、医師の指導のもと、頭や体を動かしてめまいの原因となる内耳の半規管内の耳石を元の場所に戻します。

(4)平衡訓練

体のバランス感覚を取り戻すために、眼を動かしたり頭を動かしたりして平衡訓練を行います。

7)治療後の予後とは?

(1)平衡訓練

平衡訓練を繰り返すことで、前庭性左右差の改善から結果的にめまい症状が改善されます。

(2)長期に安静にし過ぎない

めまいが起こるからと安静にしていたために平衡機能低下を来し、かえってめまいが慢性化するというケースが少なくありません。

発作に伴う吐き気や嘔吐が軽快したら、早期に積極的なリハビリテーションの治療を始めた方がよいとも言われています。

8)日常生活から改善を!ふらつきへの予防ポイント

(1)規則正しい生活

過労を避け、就寝時刻・起床時刻を規則正しくすることが大切です。

(2)ストレスをうまくコントロール

ストレスをうまく発散し、自分でリラックスする時間などを積極的に作りましょう。

(3)適度な運動

ウォーキングなどの無理のない適度な運動を続けるようにしましょう。

(4)バランスのとれた食事

塩分、水分の過剰摂取に気をつけ、バランスのとれた食事をするように心がけましょう。

(5)禁煙

喫煙は血管を収縮してめまいの原因となるので、やめるようにしましょう。

(6)無理をしないように

めまいの前兆があった場合には、無理をせずに休養するようにしましょう。


   


今回のまとめ

1)そもそもふらつきとは何?

2)種類による違いがある?ふらつきの3種類とは

3)症状が続く場合は注意!ふらつきから考えられる8種類の病気

4)何が原因?ふらつきの主な5つの原因とは

5)違和感が続く場合は専門家へ!ふらつきへの検査方法とは

6)病気の場合に!行われる可能性のある治療方法とは

7)治療後の予後とは?

8)日常生活から改善を!ふらつきへの予防ポイント