ベッドで横になる赤ちゃんと母親

我が子が自閉症ではないかと疑われるとき、どのようにしたらいいのでしょうか。自閉症は障害なので治ることはないというけれど、少しでも症状を軽くする方法はあるのでしょうか。

今回は自閉症の赤ちゃんの特徴対処法などを含めてお伝えします。


   


自閉症の赤ちゃんの5つの特徴!2つの対処法


1)自閉症の3つの種類とは

(1)高機能自閉症・アスペルガー症候群

(2)低機能自閉症・カナー症候群

(3)自閉傾向の知的障害

自閉症は、知的障害を伴う場合が多いが、知的能力(一般的にIQで判断される)が低くない自閉症のことを高機能自閉症と呼ぶことがある。

なお、「高機能自閉症」と「アスペルガー症候群」、「低機能自閉症」と「カナー症候群」は基本的には類似しており、臨床的には区別がつきにくい場合が多い(言語障害がないものをアスペルガー症候群、言語障害があるものを自閉性障害、小児自閉症(カナー症候群)と分類する)。


2)自閉症が発症する2つの代表的な原因

(1)脳の障害による要因

お母さんのお腹にいる間の赤ちゃんの置かれる環境による活性酸素が原因で、脳の神経細胞が破壊されて発達障害・自閉症になるとの見方が強いようです。

活性酸素が増える要因としては、喫煙や飲酒などがあります。

また、喫煙・飲酒をしていなくても、高齢出産では活性酸素の処理がスムーズに行かなくなったり、ストレスでも活性酸素を発生させるようです。

(2)遺伝的な要因

自閉症は、必ず遺伝するというわけではありませんが、複数の遺伝子の微妙な変化が発症にからんでいると考えられているようです。

自閉症の発病にかかわる遺伝子がわかれば治療や発病を防ぐ手がかりになりますが、現在のところ、まだ解明されていないようです。


3)小さい頃に自閉症かどうかを見分ける3つのポイント

(1)社会性の欠如

自分と相手との関係を正しく理解できず、適切な行動をとることが難しくなります。

周囲への関心も薄く、他の子と一緒に遊ぶことができなかったり、逆に人見知りをせず知らない人に対しても平気で話しかけたりと極端で一方的な関わり方をします。

(2)コミュニケーション能力の欠如

言葉の意味をうまく理解できない特徴があり、言葉の遅れ・オウム返し・意味のない言葉や同じ言葉の繰り返しなどが見られます。

また、相手と視線を合わせられなかったり、逆に凝視したりします。

(3)想像力の欠如

臨機応変に対応する力に乏しく、自分の気持ちをうまく表現することができません。慣れないことをした時や不測の事態が起きた時にパニック状態に陥りやすいのも特徴です。


4)自閉症の~12ヶ月での5つの症状の特徴とは

(1)母親と目を合わせようとしない

おっぱいをあげている時にも視線が合いません。

(2)抱っこを嫌がる

赤ちゃんは本来、母親に対して絶対的な安心感を持っていて、抱っこをしてもらうと泣き止んだりするのが一般的ですが、逆に抱っこを嫌がって泣くという傾向が強く見られます。

(3)笑わない

視線を合わせることがないので、母親などが笑いかけても笑い返すことがありません。

(4)落ち着きがない

生後6か月前後になると、常に動いていたがる多動の傾向が見られ、抱っこされていても嫌がったり、周囲を見回していたりします。

(5)後追いをしない

母親から離れることを不安に思う時期であるにもかかわらず、後追いをすることがありません。

笑顔の赤ちゃん


5)自閉症の1歳での3つの症状の特徴

(1)クレーン現象

自分の手の代わりに母親などの手を使い、自分のしたいことをしてもらおうとする行動が見られます。

(2)言葉の遅れ

他の同じ月齢の子供に比べて、言葉の発達が遅かったり、同じ言葉ばかり繰り返す偏りが見られます。

(3)周囲に無関心

周囲への関心が薄いので呼びかけても応じなかったり、親や人の真似をすることがありません。


6)自閉症の2歳での5つの症状の特徴

(1)言葉の遅れ

相手の言ったことをそのまま繰り返すオウム返しが多く、特定の言葉ばかりを繰り返します。

(2)感情の表出が乏しい

表情の変化が乏しく、いつも硬い表情をしていたり、笑顔がほとんど見られなかったり、逆に泣くような場面でも笑っていたりします。

(3)人と関わろうとしない

母親が遊びに誘っても応じず、一人遊びばかりしていたりします。同じ年頃の子どもにも全く興味を示さず、母親への依存も希薄です。

(4)こだわりが強い

水遊び、ドアの開け閉め、物を一列に並べるなどの遊びに夢中になり、止めさせようとしてもなかなか応じず癇癪を起すこともあります。

(5)落ち着きがない

いつも、うろうろとしていて落ち着きがなかったり、目を離すとすぐにどこかへ行ってしまうということもあります。


7)自閉症と遺伝の2つの関係とは

(1)複数の遺伝子が重なり合って発症

遺伝子が複数重なり合って自閉症が発症するという研究はあるものの、それ以上の細かな研究結果は出ていません。

(2)遺伝子の変異によって発症

同じ日に同じ母親から生まれた双子であっても、一人は自閉症、もう一人は健常者ということもあるようです。

同じ遺伝子を持っていても発症する可能性は極めて低く、親が自閉症である家庭や兄弟に自閉症を持つ子どもでも発症しない場合がほとんどです。

このことから、遺伝子の変異によって発症する可能性はあっても、遺伝する確率は極めて低いようです。


8)家族が大切にしたい接し方の2つのポイント

(1)自閉症の症状を理解する

自分からの視点しか持っていないシングルフォーカスという感じ方のため、相手の痛みや辛さを理解することが難しいようです。

また、一つのことにのめり込んでいく集中力は、素晴らしい才能を発揮することもあるため、子どものことをよく理解してその才能を伸ばしていけるくらいの心の余裕を持てるとよいでしょう。

(2)本人の行動を言語化して伝える

本人の行動や気持ちを短く言語化して伝えてあげることが接する時のポイントです。

たとえば、静かに歩かなければならない場所などで「走り回ってはダメ」というよりも、「静かに歩きます」と伝えるようにしましょう。

妊娠中のお母さんのお腹にキスする子ども


9)専門家ですべき6つの検査方法

小児神経専門医のいる病院を受診してください。

(1)言語の検査

本人とコミュニケーションをとりながら、そのなかで学習障害が見られるかどうかを診断する「イリノイ式言語学習能力検査」と、語彙の理解力を調べる「絵画語彙発達検査」があります。

(2)行動検査

新生児期の社会的能力やそれにともなう行動を検査する「ブラゼルトン新生児行動評価法」があります。

(3)発達検査

運動・社会性・言語の領域にわたって、発達状況を細かく分析する「遠城寺式乳幼児分析発達検査」と、日常生活を観察することで一人ひとりの発達を診断する「津守式乳幼児精神発達診断法」があります。

(4)絵画検査

「人物画」を描かせ、性格や人格に関係する内面的な部分を調べる心理テストの一種です。

(5)自閉症スペクトラム指数

低機能自閉症・高機能自閉症と健常者とのあいまいなボーダーラインをはっきりさせる診断法の一つです。インターネット上で自分で診断できるサイトもありますが、一つの目安となる診断法ですので決して確定診断するものではありません。

(6)MRI

MRIで脳内の状態を見ます。このMRIで検査するときには、大きな音がして子どもがパニックになってしまうことがあるかもしれません。ですが、そうなった場合でも病院内ですので、慌てなくて大丈夫です。


10)自閉症を軽くしていくための2つの生活のポイント

(1)行動のマネージメント

本人の特性に合わせて、周囲が育て方などの環境を調整して本人の行動を変えていきます。

(2)運動はトランポリンがおすすめ

運動療法と音楽療法の組み合わせで症状の改善を図る方法があります。この音楽運動療法を行うために用いられる道具がトランポリンです。

脳には脳幹という、意識と覚醒に大きく関わる神経回路があります。トランポリンの上で飛び跳ね、その動きに合わせて音楽を演奏することで、この脳幹に刺激を与えるという方法です。


 


今回のまとめ

1)自閉症の3つの種類とは

2)自閉症が発症する2つの代表的な原因とは

3)小さい頃に自閉症かどうかを見分ける3つのポイントとは

4)自閉症の~12ヶ月での5つの症状の特徴とは

5)自閉症の1歳での3つの症状の特徴とは

6)自閉症の2歳での5つの症状の特徴とは

7)自閉症と遺伝の2つの関係とは

8)家族が大切にしたい接し方の2つのポイントとは

9)専門家ですべき6つの検査方法とは

10)専門家ですべき2つの検査方法とは

11)自閉症を軽くしていくための2つの生活のポイントとは