検査をする医者

頭を強く打ったことによる脳挫傷と硬膜下血腫で亡くなってしまうケースがあります。極端な例ではなく、硬膜下血腫とは頭を強くぶつけたために現実に起こる症状のことです。

今回は硬膜下血腫とその症状治療法、また頭痛の関係についてお伝えします。 


   


硬膜下血腫の9つの症状!4つの治療法とは


1)そもそも硬膜下血腫とは何か

 硬膜下血腫とは、頭をぶつけた後しばらく時間が経ってから脳の表面に血液がたまってしまう病気のことです。この場合は「慢性硬膜下血腫」ともいいます。

また、転落事故や交通事故などで頭を強く打ったことが原因で起こる硬膜下血腫は「急性硬膜下血腫」です。

いずれにしても、脳の表面に出血が発生し、頭蓋骨のすぐ内側にあって 脳を覆っている硬膜との間に血液がたまっている状態のことを言います。 


2)硬膜下血腫の原因とは

硬膜下血腫が起こる原因は、頭をぶつけたことなどが原因で脳の表面に少量の出血や脳脊髄液がたまり、その反応でつくられる膜から少しずつ出血が繰り返され血腫が大きくなることである、と考えられています。

外傷がない場合でも、脳動脈瘤破裂など で起こることもあります。さらに動脈硬化や加齢による脳萎縮などで発症することも 分かっています。

急性硬膜下血腫の場合は、頭をぶつけたことが原因と比較的はっきりしています。ですが、慢性硬膜下血腫の場合は頭に外傷がないのに発症することも あります。

その原因はアルコール多飲、脳圧の低下、感染、貧血、動脈硬化などが考 えられています。 


3)硬膜下血腫の9つの症状とは

慢性硬膜下血腫では、自覚症状がほとんどありませんが、時には頭痛を感じることも あります。その後、数週間から数か月かけて血腫(脳のこぶ)がつくられます。

症状 が進んでくると頭蓋骨の内側の圧が高まり、以下の症状が現れてきます。 

(1)頭痛 

(2)吐き気 

(3)嘔吐 

(4)半身まひ 

(5)言語障害 

(6)元気がなくなる

(7)認知症症状(物忘れなど) 

(8)脳ヘルニア

(9)歩行障害 

Physician ready to examine patient


4)硬膜下血腫と頭痛の関係 

硬膜下血腫は、急性の場合激しい頭痛を伴います。このケースは原因が交通事故や転落事故、頭を激しくぶつけたなどその原因がはっきりしているので頭痛があっても不思議では ありません。

一方、慢性硬膜下血腫の場合はそもそも自覚症状が希薄です。なんとなく頭が痛い、という程度で終わってしまう事も少なくないのです。

ところが、慢性硬膜下血腫 であっても症状が進むと激しい頭痛が起こってくる場合もあります。いずれにしても「何 か変だなあ」と感じたら脳神経外科のある専門医を受診をしましょう。 


4)硬膜下血腫の7つの予兆とは

硬膜下血腫の予兆は急性の場合は頭痛、意識障害が 1~3 日で現れます。数日以内に頭を打 った事が主な原因ですが、本人に頭を打った自覚症状がない場合もあり、判断がつきにく いものです。

専門医で診断されて初めて硬膜下血腫だと分かる場合も多いのです。予兆としては下記の7つが主です。

(1)熱はない 

(2)頭痛が度々起こる 

(3)意識がもうろうとしている 

(4)眠い状態が続く

(5)なんとなく動作がおかしい 

(6)お箸が持てない 

(7)歩くことも不自由に見える

また、比較的高齢者に多いのも特徴です。 若者の場合はスポーツが原因で硬膜下血腫になるケースも。子供では虐待により硬 膜下血腫になることもあります。 


5)硬膜下血腫の4つの治療法・対処法

硬膜下血腫の治療方法は以下4つの方法があります。 

(1)頭部 CT 検査などで急性硬膜下血腫の診断がついた場合は手術を行う 

(2)手術の方法は血腫を完全に除去する。症状を見て全身麻酔を行い開頭して出血場所 を確認して止血する。急性硬膜下血腫の場合の死亡率は 60%とされている。 

(3)慢性硬膜下血腫の場合は脳にたまった血腫を取り除けば(脳は)正常な状態に戻る ので手術をする。頭蓋骨に親指ほどの穴を開けて血腫に細い管を挿入して除去し洗 浄を行う 

(4)高齢者で慢性硬膜下血腫による認知症が疑われる場合は、漢方薬や投薬を使って経 過観察をする。 


   


今回のまとめ 

1)硬膜下血腫には急性と慢性がある。急性硬膜下血腫は交通事故や転倒、転落事 故などで頭を強く打ったことによるものでその症状も原因もはっきりしている。 

2)慢性硬膜下血腫は頭を打ったなど、何らかの頭の外傷が原因ではあるものの、 時間が経ってから発症するケースが多く、認知症との関係も深いとされている。 

3)硬膜下血腫の症状は急性の場合は激しい頭痛を伴うが慢性の場合は軽い頭痛で 終わってしまうことも。そのため症状が進行してしまう弊害がある 

4)吐き気やめまい、嘔吐、歩行障害、お箸が持てない、言語障害などが発症する ので認知症かと誤解され、治療が遅れてしまうケースも 

5)慢性硬膜下血腫の原因は、高齢者は長年のアルコール大量摂取や頭をぶつけた ことによるもの、若者の場合はスポーツ時の転倒事故などで頭を打ったことに よるもの、こどもは虐待によるケースもある 

6)硬膜下血腫の治療法は急性の場合は手術を行う、慢性の場合は脳にたまった血 腫を取り除けば快方に向かう。高齢者で硬膜下血腫が原因の認知症が疑われる 場合は投薬で経過観察をすることもある