レントゲン写真を見つめる医者

交通事故などで頭を強打した時になりやすい「硬膜下血腫」ですが、実は軽く頭をぶつけただけでも起こりうる怖い症状です。

今回は硬膜下血腫の中でも大きく「 急性硬膜下血腫」と「 慢性硬膜下血腫」の二つの種類に分けられ、症状や原因も異なるため、それぞれを分けてご説明させていただきます。


 


急性硬膜下血腫と慢性硬膜下血腫の違いとは


【急性硬膜下血腫について】

頭部の激しい外傷などによって頭蓋骨のすぐ内側にある硬膜の下で脳の表面に出血が起こると、血液が短時間に硬膜と脳の間に溜まって固まり、脳を圧迫します。

これが「急性硬膜下血腫」です。

1)「急性硬膜下血腫」の原因

原因のほとんどは転倒や転落、交通外傷、殴打などによる頭の怪我によるものです。脳組織の挫滅があり、そこからの出血が脳の表面 と硬膜の間にたまり、硬膜下血腫になります。

まれに硬膜と脳表とを結ぶ静脈が切れて出血することがあります。この場合は、たとえ頭部に打撲がなくても、脳が強く揺れるような外力(と くに回転性の外力)により出血します。


2)「急性硬膜下血腫」の4つの症状

(1)意識障害

強い外傷で起こることが多いために脳の損傷も強く、通常受傷直後か
ら意識障害の症状がみられます。

最近の統計では、「急性硬膜下血腫」の13%で意識障害が遅れて現れています。意識障害出現までの時間は、その81%が3時間以内でした。

(2)激しい頭痛、嘔吐

血腫による圧迫と脳挫傷のため、頭蓋骨の内側の圧が高まり、激しい頭痛、嘔吐などが認められます。

また、橋静脈が出血源の場合、しばらくしてからおう吐や意識障害の症状が現れることがありますが、これは幼児に多くみられます。

(3)脳ヘルニア

頭部外傷によって、頭蓋骨よりも内側に血腫や脳の浮腫みが生じると、頭蓋内圧が高まり、柔らかい脳は隙間に向かって押し出されます。

押し出された脳は深部にある生命維持中核(脳幹)を圧迫し、呼吸や心臓の機能を損ないます。

(4)半身の麻痺、言語障害、けいれん発作

通常は受傷直後に血腫ができて症状が現れますが、数時間たってから意識がなくなることもあり、注意が必要です。


3)急性硬膜下血腫の診断

血腫は脳の表面に広がるため、頭部CTで三日月型に白く映ります。


4)急性硬膜下血腫の治療

血腫の大きさと症状の程度によって、緊急に開頭血腫除去術が行われます。

(1)血腫が少量の場合

頭蓋内圧亢進に対する脳圧降下薬(グリセオールやマンニトール)の点滴注射が行われます。頭蓋内圧亢進に対する特殊な治療法としてバルビツレート療法や低体温療法がありますが、副作用も大きいため適応は慎重に判断されます。

(2)重症の場合

重症例では、局所麻酔で頭蓋骨に小さな孔をあけて血腫を抜く穿頭血腫ドレナージ術が行われることもあります。

脳ヘルニアが進行し、脳幹の機能が失われた場合(たとえば呼吸停止)は、手術での危険が高く、開頭手術を行えないこともあります。


5)急性硬膜下血腫の予後

一般的に入院時の意識障害の程度に比例し、昏睡状態の重症急性硬膜下血腫の死亡率は70%と報告されています。救命された場合も、脳自体の損傷が強いことが多く、後遺症を残す可能性が高いです。

病院の救急外来

【慢性硬膜下血腫について】

頭を軽くぶつけた後、しばらくたってから脳の表面に血液が溜まる症状です。脳の表面に溜まる血液は袋のようなものに覆われています。

頭のけがをし たときは症状がなく、またけがの程度も軽い特徴があります。中高齢者(おおむね50~60歳以上)に多い特徴があります。


6) 慢性硬膜下血腫 の 原因

(1)頭部の軽い打撲

雪道を歩いていて転んだ、家の鴨居に頭をぶつけたなど、日常生活を送る中でよくありうる軽い打撲が原因となることがあります。きっかけになる頭部外傷がはっき りしないこともまれではありません。


7)「慢性硬膜下血腫」の4つの症状

(1)無症状か頭痛程度

症状がないため、病院を受診しない人がほとんどです

(2)頭痛、吐き気、嘔吐

3週間から数カ月かけて血腫がつ くられて、頭蓋骨の内側の圧が高まり(頭蓋内圧亢進(ずがいないあつこうしん))、頭 痛や吐き気・嘔吐が現れます。

(3)軽度の意識障害

元気がなかったり(自発性の低下)、ぼけ症状(認知症症状 )がみられることもあります。

(4)半身の麻痺、言語障害

血腫による脳の圧迫症状として半身の麻痺(片麻痺(かたまひ))、言語障害な
どが初発症状のこともあります。


8)診断

きっかけになる頭部外傷の直後では、頭部CTで異常が認められないことがほとんどです。症状が現れれば血腫によって脳が圧迫されているので、CTで診断されます。


9)治療

血腫が少量で症状も軽微な場合は、自然吸収を期待して経過観察とすることもありますが、通常は局所麻酔下の手術が行われます。

慢性の血腫はさらさらした液状のため、 大きく頭蓋骨を開けなくても小さな孔から取り除けるので、穿頭血腫除去術あるいは穿頭血腫ドレナージ術が行われます。


10)予後

予後は良好で、ほとんどは社会復帰が可能ですが、軽い後遺症(片麻痺、言語障害や認知症症状など)が残る場合もあります。

また、高齢者では術後の合併症に注意が必要です。経過が順調ならば手術直後から症状が改善し、1~2週間以内で退院できます。ただ し、血腫の再発率は約10%とされ、再手術が必要になることがあります。


 

きっかけはお医者さんの言葉でした。

多くのお医者さんが語っているのですが、女性の脚が太くなる原因があります。

正しく”あるもの”を解消できれば3割は細く見えるそうです

3日で太ももマイナス5cmの足痩せに成功した話題の方法とは


今回のまとめ

1)硬膜下血腫は大きく「急性硬膜下血腫」と「慢性硬膜下血腫」の二つに分けられる

2)「急性硬膜下血腫」の症状はすぐに現れることがほとんど

3)「慢性硬膜下血腫」の症状はゆっくり現れることが多い

4)軽い頭痛、吐き気、元気が出ない、痴呆症状などがあったら、「慢性硬膜下血腫」を疑う

以上が「硬膜下血腫」の記事となります。

一口に「硬膜下血腫」と言っても、症状も原因も大きくことなる二つの病気に分かれます。

特に「慢性硬膜下血腫」は本人も気付かぬうちに症状が進行している場合がありますので、いつまでも続く頭痛などがあったら、受診することをおすすめいたします。