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生後6ヶ月~5歳までの乳幼児に見られることの多い熱性けいれんですが、最初はパニックにになりがちです。焦ってしまい間違えた対処をとってしまわないように正しい対処や熱性けいれんについての知識を高めておくことでお子さんの安全を守りましょう。 


   


熱性けいれんの原因とは?確認すべき2大原因と治療方法


1)そもそも熱性けいれんとは何?病気の解説

熱性けいれんとは38度以上の発熱後に起こるけいれんのことをいい、風邪やはしか、インフルエンザなどの感染症で熱が上がって24時間以内に発症する生後半年~5才までの乳幼児に多く見られる症状です。日本では10%程度の発症率があり身内に経験者がいると起こりやすいといいます。 

2)要チェック!熱性けいれんの代表的な5つの症状とは? 

(1) 発熱後24時間以内に発症 

乳幼児が38度以上の発熱をしてから24時間以内に起こるのが熱性けいれんで場合によっては白目をむき泡を吹く場合もあるそうです。 

(2) 手足の硬直 

熱性けいれんが起こる時には発熱後に先ず手足が硬直してきてからガクガクとけいれんを起こすといいます。 

(3) 意識を失う 

熱性けいれんの典型的な特徴として、けいれんが起こると2~3分程度意識を失うといいます。 

(4) チアノーゼ 

血液中の酸素が不足することで皮膚や粘膜が青紫色になる症状です。生まれたばかりの新生児は血液に含まれる赤血球が多い「多血症」のため酸欠(チアノーゼ)となり、けいれんも起こしやすくなります。 

(5) 3割は2回繰り返す可能性 

熱性けいれんを起こした人の内の約3割に関しては症状を2回繰り返す場合もあるといいます。 

3)考えられる原因とは?熱性けいれんの2大原因とは 

(1) 単純型熱性けいれん(風邪やはしか、インフルエンザなど感染症) 

熱性けいれんのほとんどは風邪やはしか、インフルエンザなど感染症による発熱を原因とする場合が多く、一時的なものなので病院に行く心配はないといいます。しかし一時的に治らないものに関しては病院に行くことをオススメします。 

(2) 複雑型熱性けいれん(脳の神経異常の可能性) 

以下の特徴がある場合には複雑型が疑われます。複雑型は脳の神経異常が原因である可能性があるため早期の検査が必要となります。 

・5分以上のけいれんが続く ・短時間で何度もけいれんが起こる ・左右非対称または一部でけいれん ・けいれん後も意識が回復しない ・けいれん後に麻痺が残る ・38度以下でも起こる

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4)試せる応急処置はあるの?痛みへの対処方法とは 

(1)熱性けいれんへの対処 

頭をすこし後ろに反らさせ気道を確保 ・嘔吐時に窒息しないよう横向きに寝かせる ・衣服をゆるめてあげる ・平らなところに寝かせる 

(2) やってはいけない対処 

大声での呼びかけ ・身体の激しいゆさぶり ・頰をたたく ・硬直し舌を噛まないよう口に割りばしなどを噛ませる 

※上記はあくまでも対処方法となります。症状が続く場合は、自己判断をせずに速やかに専門医へ相談をしましょう 

5)専門家で行われることとは?症状への検査・治療方法 

(1) 検査方法 

単純型熱性けいれんであれば特別な治療は必要ありませんが心配であれば念のため小児科を受診します。その際、けいれんが続いた時間や症状、意識を取り戻すまでの時間を伝えると診断がスムーズになります。複雑型熱性けいれんの場合は血液検査、髄液検査などの検査が必要となってきます。 

(2)治療方法 

・単純型熱性けいれん

単純型は基本的に治療は必要ありませんが心配であれば病院に行くのも良いでしょう。その場合には再発予防としてダイアップ座薬という薬が処方されることがありますが、あくまでけいれん予防であって解熱効果はありません。 

・複雑型熱性けいれん

この場合には入院をすすめられることも多くあります。脳の神経異常が原因となっている可能性があり複雑型熱性けいれんを繰り返していると知能障害や運動障害などの後遺症が出る可能性があるため頭部画像などの検査も行われていき色々な可能性を探っていき症状に応じた様々な治療が行われていきます。 

・てんかんへの可能性とは

複雑型熱性けいれんを繰り返すと後々てんかんを発症する危険性があります。てんかんは大脳が過敏となってけいれんを繰り返す病気で症状は熱性けいれんと似ていますが発熱しなくても起こるので生活への支障に悩まされます。そのため治療は発作を起こさないための抗てんかん薬が使われます。 

6)生活習慣を改善しよう!熱性けいれんの症状への予防習慣 

(1) 安静 

熱の上がり始めにはお子さんが一番楽な状況をつくってあげるようにすることで熱の上がりを抑えるよう心がけます。 

(2) 冷やす 

アイスノンや氷嚢などで首のまわり、頭、脇の下の3点を冷やすことで効果的に発熱に対処できます。発熱への対処はそのまま熱性けいれんの予防となります。 

(3) 解熱剤の使用 

38度以上の発熱には解熱剤を使用することも熱性けいれんへの予防となります。しかし解熱剤は適宜使用が求められます。 

(4) ダイアップ座薬 

一度、熱性けいれんを起こしている場合には2回目以降の予防としてダイアップ座薬を使用するケースもあります。使用後に眠気やふらつき、便がゆるくなる場合もありますが心配いりません。


   


今回のまとめ 

1)そもそも熱性けいれんとは何?病気の解説 

2)要チェック!熱性けいれんの代表的な5つの症状とは? 

3)考えられる原因とは?熱性けいれんの2大原因とは 

4)試せる応急処置はあるの?痛みへの対処方法とは 

5)専門家で行われることとは?症状への検査・治療方法 

6)生活習慣を改善しよう!熱性けいれんの症状への予防習慣