問診を受ける妊婦

初めての妊娠。嬉しい反面不安ですよね。ちょっとした体調不良が子供に影響しないか、医者にかかって良いのかなどなど・・・、わからないことが多いと思います。

今回は妊婦さんの息苦しい症状の原因、考えられる病気、治療方法や対策などをお伝えします。   


   


妊婦さんの息苦しい6大原因!14の解消法とは


1)妊婦さんの息苦しい症状の6つの原因

 (1)臓器が圧迫される

胎児の成長に伴い子宮が大きくなり、臓器が圧迫されることが考えられます。

まず、横隔膜が押し上げられ肺が圧迫されることで、酸素をいつもよりも多く取り入れなければならないために、息苦しさを感じます。

また、血管が圧迫されると心臓の負担も大きくなり酸素や血液量が増え、息苦しさを感じます。また、臨月になるにつれて横隔膜が圧迫されるので、息苦しさを感じやすくなります。

 (2)血液量が増える

妊娠すると血液量が1.5倍増えます。それに伴い心拍数が増えるので酸素の消費が増えるために、息切れを感じます。

(3)貧血

貧血は妊婦の30%~40%が経験しており、うち90%が鉄欠乏性貧血です。

貧血を放っておくと早産や胎児の発育の遅れにつながったり、分娩時の出血増加や微弱陣痛を招く原因になります。

特に妊娠前に貧血気味だった妊婦は、血液量の増加により動悸がして、息苦しさを感じるだけでなく、貧血で倒れることもあるので気をつけましょう。

(4)自律神経の働きが乱れる

妊娠したことによる身体の変化に対応できない、胎児のことを考えて食事や環境に気を使うことなどから、自律神経の働きが乱れてしまうことがあります。

自律神経の働きが乱れると、筋肉が緊張して硬くなります。背骨や肋骨周囲の筋肉が硬くなると、うまく肺を膨らませることができないため、息苦しさを感じます。

(5)過換気症候群

不安や精神症の因子がある人は、過換気症候群になりやすいといわれています。

身体の変化に心が追いついていかず不安になったり、前途した原因で息苦しさを感じたことが引き金となって、過換気発作をおこすこともあります。

妊娠に関する心配事は医師や看護師、助産師に聞いて解決するようにし、自分ひとりで抱え込まないようにしましょう。

(6)薬の副作用

切迫流産を防ぐために薬を処方されている人は、この薬の副作用で息苦しさを感じるのかもしれません。一般的に処方されているのが「リトドリン塩酸塩(ウテメリン)」です。

この薬は子宮の筋肉に働きかけ、収縮をおさえることで妊婦のお腹の張りや出血など流・早産の心配を防ぎます。

副作用は動悸や息切れ、のどの渇き、手足のしびれ、筋肉痛などがあります。

副作用で胎児の異常も報告されていますので、おかしいなと思うことがあったら、勝手に薬を中止せずに、病院を受診しましょう。

Woman sleeping on the job


2)妊婦さんの息苦しい症状の考えられる9つの病気の可能性

(1)鼻づまり

原因は風邪や香水、ほこりなどのハウスダスト、大気汚染など。鼻がつまると鼻呼吸ができないため、口呼吸になり息苦しさを感じる。

鼻の粘膜が充血して腫れる血管運動性鼻炎や、かぜが長引いたり繰り返すことで鼻づまりが慢性化したもの、花粉症などのアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎もある。

(2)気管支喘息

妊婦に最もよくみられる呼吸器疾患。約20%の人にアトピー性疾患(喘息、アトピー性鼻炎、アトピー性皮膚炎)がある。

妊娠前にひどい喘息がある妊婦は喘息が悪化しやすい。妊娠によって喘息が悪化、不変、改善する割合は1/3ずつ。

喘息がコントロールされていれば、分娩時の危険は回避できるが、コントロールされていないと、妊娠中毒症が2.2倍、早産1.4倍、低出生体重児が1.3倍、周産期死亡率が2.3倍に増える。また、緊急帝王切開になりやすく、産後の出血も増える。

妊娠前から喘息のコントロールができるようにしておき、妊娠時には必ず主治医に相談する。

(3)心筋炎

心筋の炎症性疾患。原因は川崎病、膠原病、薬物でおこるが原因不明もある。

症状は息苦しさ以外に、胸痛、動悸、失神。妊娠後期に長引く倦怠感があるときはまれに心筋炎を合併していることがあるので、ためらわずに受診する。うっ血性心不全を伴うと予後は悪い。

(4)心筋症

心筋の異常肥厚を示す疾患。原因は心筋炎、冠動脈疾患だが原因不明もある。症状は息苦しさ以外に胸痛、動悸、めまい、失神。

発症の要因は高齢の妊婦、多産婦、双胎、長期間の子宮収縮抑制剤の使用や抗リン脂質抗体症候群と考えられる。

分娩前後に発症すると予後は悪く母体死亡率は50%前後。

(5)肺炎

確率は低いが、発症すると入院治療が必要になる。早産率は44%、母体死亡率4%、新生児死亡率12%。

病原菌は非妊娠期と同じ肺炎球菌が25%を占める。症状は息苦しさの他に発熱、全身倦怠感、食欲不振、頭痛、咳、痰、胸痛など。

発症の要因は貧血や喘息と考えられている。

(6)肺塞栓症

血栓が肺循環へ流入して急激に肺血管を閉塞しておこる疾患。深部静脈血栓症が最も多い90%でその他は腫瘍塞栓(白血病など)と脂肪塞栓(骨折など)。

肺塞栓症は産後に多くおこり、母体死亡率は15%前後で胎児の死亡率は50%前後。

症状は息苦しさ以外に胸痛、頻呼吸や頻脈、不安感、冷汗、動悸、失神、咳、チアノーゼだが、無症状もある。

発症の要因は肥満、高血圧、喫煙、40歳以上、塞栓の既往と考えられる。

(7)羊水塞栓症

年間40~50例発症している。妊婦の2~3万人に1人で母体死亡率8000~8万人に1人。近年では死亡率が低下してきているが、診断されてから1時間以内での死亡が50%前後といわれており、非常に危険な病気である。

羊水が身体の循環系に流入して発症する。産後48時間に発症することがある。

この病気は突然おこり、チアノーゼを伴う息苦しさ(呼吸困難)、低血圧、多量の性器出血、けいれん、失神昏睡。

発症の要因は40歳以上、子宮の過収縮、羊水の混濁(黄染)、胎児が大きい、胎児死亡、難産、胎盤早期剥離とされる。

(8)肺水腫

肺の毛細血管透過亢進が生じることでおこる。肺水腫には3種類ある。

・心原性肺水腫(リウマチ性弁膜症、心筋症、心不全が原因)

・非心原性肺水腫

・特殊な肺水腫(高地、中枢神経障害が原因)

発症の要因は子宮収縮抑制剤(リトドリンが1番多い)、高血圧、妊娠中毒、子癇、甲状腺機能亢進症、心筋症、羊水塞栓症、双胎、輸血、母体感染とされる。

(9)糖尿病ケトアシドーシス

妊婦の10%がケトアシドーシスになるといわれている。この病気はインスリンが不足し、体内にケトン体が蓄積し、酸血症(アシドーシス)を呈する。

母体死亡率は10%前後で脳浮腫によることが多い。胎児死亡率は50%前後。症状は息苦しさ以外には口渇、多飲、悪心、嘔吐、意識障害。

発症の要因は妊娠悪阻、発熱、下痢、子宮収縮抑制剤(リトドリン)とされる。

Patients undergoing the medical condition of the description


3)自宅で実践!息苦しい症状を楽にする5つの運動方法

【砲丸投げの動作で自律神経を整え、血流と息苦しさを改善】

(1)左足を前に出して腰をやや落とす

(2)右手で砲丸を持つ構えをして耳の後ろあたりにセット。左手は前方45度の方向へ指先までまっすぐ伸ばす

(3)大きく息を吸って、吐くと同時に砲丸を押し投げるように、右手を45度の方向へ指先までまっすぐ伸ばし、左手は腰に添える。

(4)投げ終わった砲丸が空中をゆっくり飛んでいくイメージを描き、左手も同じ要領で投げる。

朝と晩に3回ずつ行います。

【動悸や息苦しい時に実践!神経をしずめてリラックスを促す】

(1)あおむけになります

(2)蒸しタオルをまぶたの上におきます

(3)まぶたに人差し指、中指、薬指を当て静かに圧迫

5分程度圧迫していると交感神経の興奮もおさまり、動悸や息苦しさも楽になります。

【動悸や息苦しい時に実践!背中のマッサージでリラックス】

(1)座るまたは横になるなど楽な体勢をとります

(2)パートナーに首のつけ根から腰にかけて直線を書くように手のひらでなでてもらう

5分程度静かに優しくなでてもらうだけで、気持ちが落ち着いて、背中の血流も良くなります。

【血流をよくするヨガ「山のポーズ」】

(1)正座か立ったままの姿勢で胸の前で手を組む

(2)息を吐きながら、組んだ手を上向きに返し、頭上にまっすぐ伸ばして丹田(へその下)から上を伸ばす。背筋と脇、肘を十分に伸ばす(1分程度)

(3)手の指を組み替えて同様に行う

無理をしない程度に行います。背筋を伸ばし胸いっぱいに新鮮な酸素を取り込むと、疲労や腰痛、肩こりも解消できます。1日1~3回おこなう。

【背筋を伸ばしてコリをほぐすヨガ「英雄のポーズ」】

(1)背のついたイスに浅く腰をかける(背もたれにバスタオルをかけておく)

(2)イスの背に肩甲骨が当たるようにもたれる

(3)両手を伸ばして合掌して息を吐き、ゆっくりと背骨を伸ばして反っていく

これをゆっくり3~5回呼吸に合わせて1日3セットおこなう。


4)自宅で実践!息苦しい症状を楽にする5つのツボ押し

まず、ツボの探し方ですが、ここで記載した部分に該当する箇所を押して痛いところがツボです。多少ずれていても押して心地よければ効果があります。

押す時は3~5㎏の力で3秒押します。力を抜くときはスーッと抜きます。たたく時は、手のひらや拳の小指側や指先で軽くたたきます。たたくと血流の流れが良くなります。

より効果的な方法はツボにお灸をする方法です。今は火を使わないものやアロマ効果のあるお灸がありますので、自分に合ったものを選んで使うのもオススメです。

1日1回以上継続してツボ押しをしましょう。

(1)薬を使わず早産・流産防止をしたい

三陰交・・・内側のくるぶしから真上に指幅4本分の骨ぎわ。逆子防止にも効く

中極・・・へそから指幅6本分下。ツボ押しよりもお灸が良い

然谷・・・内くるぶしの前下方にあるでっぱっている骨の下縁

(2)貧血を改善したい

三陰交・・・内側のくるぶしから真上に指幅4本分の骨ぎわ。逆子防止にも効く

足三里・・・すねの上の突起した骨から外側に指2本分のところ

陽池・・・手の甲側にある手首のしわの中央

血海・・・膝の皿の上、内側のくぼみから指幅3本分上

(3)鼻づまりを改善したい

鼻の両脇を人差し指でやさしくマッサージすると、すぐに鼻づまりが楽になります

迎香・・・小鼻すぐ脇のくぼんだところ

上星・・・額中央の髪の生え際から親指幅のところ

百会・・・両耳の先端を結ぶ線と眉間の中央からまっすぐあがった線が交差するところ

肩井・・・首のつけ根と肩先の中央で筋肉が一番盛りあがっているところ

合谷・・・手の甲の親指と人差し指の間を手首に向かって辿りぶつかった骨の人差し指側

内庭・・・足の甲側、第2趾と第3趾のつけ根のまた部分

(4)喘息を改善したい

肺兪・・・下を向くと一番突き出る首の骨から3つ下の背骨の両側

身柱・・・下を向くと一番突き出る首の骨から3つ下の背骨の中心

肩井・・・首のつけ根と肩先の中央で筋肉が一番盛りあがっているところ

(5)動悸を改善したい

百会・・・両耳の先端を結ぶ線と眉間の中央からまっすぐあがった線が交差するところ

肺兪・・・下を向くと一番突き出る首の骨から3つ下の背骨の両側

肩井・・・首のつけ根と肩先の中央で筋肉が一番盛りあがっているところ

有泉・・・足の裏の中央より足指側のくぼんだところ

労宮・・・手のひらの中央、中指と薬指の間のくぼみ

Stethoscope in hands


5)息苦しい症状への摂取すべき4つの疾患に効く食材

(1)鉄分を摂って血液中のヘモグロビンと酸素を増やそう

鉄分は1日10mg必要ですが、妊娠前期は15mg、妊娠後期は20mg必要になります。

下記に鉄分を含む食材【】内に1食あたりの量を、()内に1食あたりの鉄分量を記載しますので、参考にしてください。

・豚レバー【60g(7.8g)】 

・鶏レバー【60g(5.4g)】 

・牛レバー【60g(2.4g)】 

・牛もも肉【100g(2.3g)】 

・シジミ【30g(5.0g)】

・カツオのフレーク【50g(4.0g)】 

・アサリ【80g(2.1g)】 

・カキ【80g(2.9g)】 

・大豆【20g(1.9g)】 

・高野豆腐【20g(1.9g)】

・納豆【50g(1.7g)】 

・ひじき【10g(5.5g)】 

・ホウレンソウ【80g(3.0g)】 

・小松菜【80g(2.4g)】 

・切り干し大根【15g(1.4g)】

(2)鉄分たっぷりホウレンソウのおひたし

材料:ホウレンソウ(200g)、バター(10g)、塩(少々)、こしょう(少々)、卵(2個)、しょうゆ(大さじ1)、おろしにんにく(小さじ1/4)

<作り方>

・ホウレンソウは根元を落として、ざく切りにして耐熱ボウルに入れる。ラップをかけて電子レンジ(600W)で1分40秒加熱。

加熱後冷水で冷やして水気をきる。

・耐熱ボウルにホウレンソウ、バター、塩、こしょうを入れて、電子レンジで30~50秒加熱して混ぜる。

・小さな耐熱ボウルに水1/2カップを入れて卵1個を割りいれる。ラップをかけずに電子レンジで50~60秒加熱し、粗熱をとり水気をきってホウレンソウの上にのせる。

もう1つの卵も同じ要領で作る。

・しょうゆ、おろしにんにくを混ぜて器に盛ったホウレンソウと卵のうえにかける。

(3)鼻づまりに効果的な食品

身体を温めると症状が改善されます。喉の痛みや咳にも効果があります。

・しょうが(1日の目安はおろしたもので6g、生のものはスライスで6枚程度)

・白ネギ(1日60gが目安で2~3日に1本程度の割合で食べると身体に良い)

(4)風邪に効果抜群のネギ湯

材料:白ネギ(適量)、みそ(小さじ1)、しょうが(小さじ1)

<作り方>

熱湯に材料を混ぜてよく混ぜる

風邪かな?と思った時に1日数回飲みます。

(5)喘息の改善に

漢方にも入っている食材を食事にプラスすると喘息の改善になります。

・梨(果実よりもジュースで飲むと効果があります。梨ジュースは1日200ml程度。)

・ぎんなん(咳止めの漢方に入っています。スープにすると食べやすいですが、食べ過ぎると中毒症状がでるので、注意。)

・しその実(咳止めの漢方に入っています。1日20~30粒が目安。)

(6)動悸の改善に

・なつめ(不眠、神経症、乾燥させると滋養強壮効果がある。1日の摂取量は特に決まっていませんが、食べすぎに注意。)

・小麦(気力を増して精神を安定させます。1日の摂取量は200g)

・シナモン(健胃とむくみにも効果があります。1日の摂取量は0.6~3g程度)

(7)動悸に効くお茶

材料:小麦(10~30g)、甘草(10g)、なつめ(5g)

<作り方>

材料をすべてお湯(適量)に混ぜる

※これは甘麦大棗湯という漢方そのものです。動悸の他精神安定にも効きます。


6)その他の息苦しい症状を楽にする5つの方法

(1)水分をしっかり摂る

1日2リットルの水分を摂りましょう(カフェインは1日200mg以下)。むくみを気にして水分を減らす人がいますが、水分を減らすと貧血を招きます。

水分を摂る際に常温や温かい物にすると冷えを解消し、むくみ軽減にもつながります。むくみが気になる人は、着圧タイツを使用したり、歩く時間を増やしましょう。

(2)身体が辛い時は休む

身体がしんどい、だるい時は無理せず休みましょう。精神的な疲れの時は、好きなことをしてリラックスしましょう。

(3)腹式呼吸と深呼吸・ヨガ呼吸

息苦しさを感じたらゆっくり深呼吸や腹式呼吸をしましょう。また、腹式呼吸やヨガ呼吸も有効です。

【腹式呼吸】

・腹部に手を当てて息を吸い、お腹を膨らませます。

・5秒~10秒息を止めます

・ゆっくりとお腹がへこんでいるのを感じながら息を吐きます

【ヨガ呼吸】

・バスタオル2枚を縦長に折り、その上に6つ折りにしたバスタオルを2枚重ねて背にあてがう

・仰向けに寝て足を腰幅に開き、あごをひいて頭全体がバスタオルにあたるようにする

・軽く目をつぶり身体から力を抜いて丹田に空気をためるようにゆっくり呼吸をする

(4)姿勢に気をつける

前かがみになると、さらに肺などを圧迫するので、背筋を正して気道がまっすぐになるように意識をしましょう。

妊娠前から猫背気味の人は、普段から臓器を圧迫する癖がついています。お腹が大きくなるにつれて、息苦しくなりやすいので、妊娠初期から背筋を正して息苦しさを軽減するとともに、お腹が大きくなってきた時の腰痛にも備えましょう。

また、息苦しい時は左側を下にして横になると解消されます。この体制でさらに自分が楽だと感じる体制になりましょう。

背中にクッションや毛布、座布団を置く、抱き枕を使うなど工夫をしてみてください。

さらに、寝るときには布団の下に座布団やクッションを入れて、上半身が持ち上がった状態で寝ると肺を圧迫せずに寝ることができます。

仰向けだと腰に負担がかかることがあるので、上半身を起こした状態で横向きに寝ても良いです。

(5)血行を良くする

息苦しさと同時に冷えやむくみが起きている場合は、血行が悪い状態を表しています。

普段から冷たい物を避け、服装も身体を冷やさないようなものにしましょう。足湯やマッサージ、入浴中にストレッチをするなど、自分に合った方法を探してみましょう。

Doctor woman near shopping cart with food.


7)息苦しい症状がひどく気になる場合にすべき9疾患の検査方法

まずは妊婦健診をきちんと受けましょう。妊婦健診で行う採血や尿検査からは、貧血や糖尿病ケトアシドーシスなどの異常が見つかります。

異常というほどでなくても、貧血気味や血糖値が高いようであれば、医師や保健師の指導を守りましょう。

ここからは2)でご紹介した病気ごとの検査についてご紹介いたします。

(1)鼻づまり

産婦人科医に鼻づまりの薬を処方してもらうことも可能ですが、個人で耳鼻咽喉科を受診して、鼻づまり原因が風邪なのか、アレルギーなのか、副鼻腔炎なのか診断してもらいます。

鼻づまりで検査を行う場合は、アレルゲンが何かIgE抗体数値から調べる

・血液検査

と膿性鼻汁が続くときに副鼻腔炎が合併していないか調べる

・副鼻腔X線検査

です。

(2)気管支喘息

産婦人科医による紹介または、個人で内科や呼吸器科を受診することになります。問診と聴診に加え下記検査の結果から気管支喘息と診断されます。

・胸部X線検査

・血液検査

・呼吸機能検査

・心電図

心電図については、心臓が悪くても咳や息苦しい症状がでるため、心臓が原因でないことを証明するために行われます。

(3)心筋炎

通常は産婦人科医より紹介状を書いてもらい外科または心臓外科、心臓内科を受診することになります。急激に症状が悪化し、死に至ることもあるため、検査も迅速に行われます。

心臓の状態や脈拍の乱れがおきていないか、血液検査から他の臓器に異常が出ていないかを確認するために、下記の検査を行います。

・胸部X線検査

・心電図

・心エコー図

・血液検査

(4)心筋症

通常は産婦人科医より紹介状を書いてもらい外科または心臓外科、心臓内科を受診することになります。症状が現れにくい病気ですが、医師による身体所見に加え下記の検査を行って診断を行います。

・心電図

・胸部X線検査

・心エコー

・心臓カテーテル検査

・心臓MRI

これらに加え心筋の状態を調べるために心筋を採取して行う

・心筋生検

を行います。

また、不整脈がないか調べるために24時間装着して心電図を計測する

・ホルター心電図

を行います。

(5)肺炎

産婦人科医による紹介または、個人で内科や呼吸器科を受診することになります。

肺炎のタイプにより検査が有効な場合と、検査をしてもわからない場合があるため、問診の内容から診断を行うことが多いようです。

下記の検査は肺炎か確定するため、と原因菌を探索するために行います。

・胸部X線検査

・血液検査

・喀痰塗抹

・培養検査

(6)肺栓塞症

通常は産婦人科医より紹介状を書いてもらい外科または内科、呼吸器科を受診することになります。急激に症状が悪化するため、既往歴等を確認しながら検査が迅速に行われます。

・胸部X線検査

・心電図

・CT血管造影検査

・超音波検査

・血液検査

(7)羊水塞栓症

産婦人科で診ることができます。患者の症状を診て羊水塞栓症と見立てて検査を行います。

・胸部X線検査

・心電図

・CT血管造影検査

・超音波検査

・血液検査

(8)肺水腫

産婦人科医による紹介または、個人で内科や呼吸器科を受診することになります。

聴診で異常音が聴こえるため、この段階でおおよそ肺水腫との見立てが行われます。検査は診断を確定するために行われます。

・胸部X線検査

・血液ガス分析

血液ガス分析とは、動脈から血液を採取して血液中の酸素量等を調べます。

(9)糖尿病ケトアシドーシス

産婦人科医で診てもらえる場合もありますが、症状が重い時には紹介で内科を受診することになります。

妊婦健診でも血糖値を調べていますが、糖尿病ケトアシドーシスが疑われる場合はさらに下記の検査を行います。

・血液検査

・尿検査

・血液ガス分析

・ブドウ糖負荷試験

ブドウ糖負荷試験とはブドウ糖を含んだ液体を飲んで1時間後に、採血をして血糖値を測定する検査です。

なお、各項目でX線検査やCTが出てきますが、妊娠27週以降で胸部や鼻であれば検査を受けることは可能とされています。検査前に必ず医師に確認のうえ受診しましょう。


8)息苦しい症状を予防する7つのポイント

(1)生野菜や生もの、冷たい物は控え、食事は温かい物を食べて冷えを予防する

(2)塩分に注意してむくみを防ぐ

(3)1日3食栄養バランスを考えて食事を摂り体力をつける

(4)鼻づまりと風邪予防を兼ねて首まわりと背中は冷やさないようにする

(5)背中の乾布摩擦は鼻づまりや喘息、体質改善に効果があるので実践

(6)妊娠期は食欲が増すが、喘息や鼻づまり、動悸がする人は腹7分目でやめる

(7)0時前には寝て1日6時間~8時間の睡眠で、自律神経の働きを整え、免疫力を上げる


   


今回のまとめ

1)妊婦の息苦しい症状の原因は胎児に臓器が圧迫される、血液量の変化、自律神経の働きの乱れ、薬の副作用、不安やストレス

2)妊婦の息苦しい症状の病気は呼吸器系と循環器系、妊婦特有の病

3)息苦しい症状を楽にする運動はヨガやストレッチなどの軽い運動

4)息苦しい症状を楽にするツボは1日1回以上継続して行うと効果がある

5)息苦しい症状に効く食材は鉄分や身体を温める成分を含む食材を摂る

6)息苦しい症状を楽にする方法は水分を摂り、無理せず姿勢に気をつけて、深呼吸

7)息苦しい症状が気になる時の検査方法は病気ごとに異なるので、妊婦健診をきちんと受けて産婦人科医の指示に従う

8)息苦しい症状を予防するポイントは身体を冷やさず、きちんと食べ、しっかり眠る