患者の手を握る女性の医師

2010年の調査の時点での日本人の三大死因としてガン、心臓病、脳卒中が挙げられています。

近年では医療技術の進歩により、脳卒中による死亡数の減少が確認されてきています。今回は脳出血の原因治療法をお伝えします。


   


脳出血の11の原因!4つの主な症状とは


1)脳出血とはどんな病気か

(1)脳出血は脳卒中の一部

脳卒中とは一般的な名称であり、医学用語では脳血管障害と呼ばれます。さらに脳血管障害の代表例として、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血があり、いずれも恐ろしい病気です。

(2)2種類存在する脳出血

さて今回はその中でも脳出血について説明していきたいと思います。脳出血とは、別名脳溢血とも呼ばれますが、頭蓋骨内の脳、若しくは脳周囲の血管が破れて出血するという病気です。

医学的には脳内出血のみを脳出血と呼ぶことが多いようです。また脳出血は大別すると高血圧性脳内出血非高血圧性脳内出血に分類することができます。


2)脳出血の主な4つの症状とは

脳出血の症状として、主に頭痛、嘔吐、めまい、手足のしびれの4つがあります。

(1)頭痛

まず脳出血による頭痛ですが、痛みは徐々にひどくなり、最終的に激しい頭痛となります。吐き気や嘔吐、めまいやふらつき、手足のしびれや麻痺などの症状が伴っている場合には脳出血の疑いがあります。

(2)嘔吐

次に嘔吐ですが、症状の中で最も命に関わってくるものだとも言えます。なぜならば、脳出血による嘔吐は、意識障害や脱力などを伴っている場合が多く、この状態で嘔吐物が気道を塞いでしまうと窒息死する可能性があるからです。

また嘔吐物が気管へ流れ込んだ場合、誤嚥性肺炎を併発しかねません。

(3)めまい

次はめまいですが、足に力が入らずフラフラして、立ち上がれなくなったり、歩行ができなくなったりします。

(4)手足のしびれ

最後に手足のしびれですが、麻痺が起こることもあり、後遺症が残ることもあります。

しびれには2種類あり、感覚が麻痺して痛みや温度感覚などを感じなくなる感覚鈍麻と、びりびりする、じんじんするといった異常感覚とがあります。


3)脳出血の5種類の病気とは

脳出血の具体的な病気の種類ですが、被殻出血、視床出血、小脳出血、皮質下出血、脳幹出血の5つがあります。

(1)被殻出血

脳出血患者の約半数がこの被殻出血に該当し、最も多いものだと言えます。

出血が被殻という部位だけであれば、症状は軽いものになりますが、基底核部という部位にまで出血が及ぶと、片麻痺や感覚障害などが起こってきます。

他に両眼とも視野の片側半分しか見えなくなる同名性半盲や、意識障害、失語症なども起こることがあります。

(2)視床出血

脳出血の約3割にみられ、症状にはしびれ、麻痺、感覚麻痺などがあり、後遺症として意識障害、片麻痺などが残ってしまうことがほとんどだと言われています。

合併症として急性水頭症が起こり得るので、手術が必要となります。

(3)小脳出血

脳出血の約1割でみられ、嘔吐、激しい頭痛、歩行障害、意識障害などの症状が現れます。

(4)皮質下出血

これも脳出血の約1割でみられます。文字通り大脳皮質の直下で出血が起こりますが、他の種類の脳出血に比べると、症状は軽く、症状としてはけいれんや軽い意識障害のみで済みます。

(5)脳幹出血

別名、橋出血とも呼ばれ、急に意識を失うという性質を持ち、症状には意識障害、呼吸障害、四肢の麻痺、眼球運動障害があります。

発作を起こすと数分で昏睡状態になり、数時間で死亡する場合もあります。

薬の説明を患者にする男性ドクター


4)脳出血の計11(4つ+7つ)の原因とは

脳出血の原因は、以下の4つが挙げられます。

(1)高血圧

脳出血の原因の約70%は高血圧だと言われています。脳内に存在する細い動脈が、高い血圧にさらされることで弱くなり、最終的に破れてしまうことで発症します。

(2)糖尿病

糖尿病患者の脳をPETを用いて調べた結果、血流が不足している部位に血流を増やす能力が低下していることが明らかになっています。

つまり、糖尿病患者は脳内の太い血管よりも末梢の細い血管の方に異常が起きやすく、脳出血も引き起こされやすくなっています。

(3)動脈硬化症

動脈硬化の進んだ血管は、血管壁がもろくなっているので、血管が破れやすくなっています。

(4)喫煙

タバコを吸うことにより、ニコチン、タール、一酸化炭素を身体に取り入れることで、血管が収縮するので高血圧が引き起こされます。

一方、非高血圧性脳内出血には、以下の7つが挙げられます。

(5)脳アミロイド血管障害

(6)脳動静脈奇形

(7)もやもや病

(8)脳腫瘍内出血

(9)抗凝固療法の合併症

(10)アンフェタミンの乱用

(11)血小板機能障害


5)脳出血の2つの治療法とは

脳出血には大きく分けて薬物療法と手術の2つの治療法があります。

(1)薬物療法

薬物療法としては、やはり脳出血を引き起こす最大の要因である高血圧に対処するため血圧を下げる薬(降圧剤)と、場合によっては出血を止めるための止血剤が投与されることになります。

脳内の出血の範囲が狭かったり、また手術が不可能な場合に薬物療法が行われます。

(2)手術

手術の内容としては、大きく頭蓋骨を開いて血腫を取り除く方法と、頭蓋骨に小さな穴を開けて針や内視鏡を挿入して血腫を少しずつ吸い出す方法とがあります。

 病院はできるだけ信頼性の高い大きめの病院を選んだほうがよいでしょう。その方が検査のための医療機器が揃っていることが多いからです。

病院で脳出血の検査をCTやMRIを用いて行うと、まず100%診断することができます。

CTの検査時間は多くて40分、費用は約6000円です。MRIの検査時間は多くて30分、費用は約7000円です。いずれも医師から検査の承諾を得て、予約してから検査待ち日数がある程度発生します。

Doctors of meeting


6)脳出血の3つの予後とは

一度脳出血を起こすと、発症から1年以内に約25%の患者が死亡することから、予後は決して良いものとはいえないでしょう。起こりうる後遺症としては、次の3つが代表的なものだと言えるでしょう。

(1)意識障害

痛みなどの刺激に対して反応できなくなる状態や、重症化すると痛み刺激などを与えないと目を覚まさない状態を指します。

(2)片麻痺

いわゆる半身不随と呼ばれるもので、一側性に見られる上下肢の運動麻痺を指します。

(3)失語症

言語野と呼ばれる脳言語機能の中枢が損傷することにより、「聞く」「話す」「読む」「書く」などの言語機能が低下した状態を指します。

片麻痺や失語症に対しては訓練室などで早期からのリハビリを行うことで、回復が大きく見込まれます。通常リハビリは治療を行った病院などで入院を続けながら行われます。

片麻痺の患者に対しては、歩く・立つなどの動作の訓練や、手作業・食べる・話すなどの訓練が必要となります。

失語症の患者に対しては、言語聴覚士が様々な絵が描かれたカードを使って質問したり、一人でラジオを聴かせたりテレビを見させたりして、訓練を行います。


7)脳出血の4つの予防ポイント

我々にできる脳出血の予防策としては、以下の4つが挙げられます。

(1)高血圧の予防

脳出血最大の危険因子である高血圧の予防には、過剰な塩分を控えたり、肥満症の方は減量を心がけたり、普段から運動を怠らないようにしたり、禁煙したりすることが必要となります。

(2)高血圧の改善

既に高血圧症の方には薬などによる降圧療法が求められます。

(3)食事療法

緑黄色野菜や果物を毎日適量摂取するとよいでしょう。

(4)過剰な飲酒を控える

血中γGTPが異常値にならないように過度な飲酒を控えましょう。


   


今回のまとめ

1)脳出血とはどんな病気か

2)脳出血の主な4つの症状とは

3)脳出血の5種類の病気とは

4)脳出血の計11(4+7)の原因とは

5)脳出血の2つの治療法とは

6)脳出血の3つの予後とは

7)脳出血の4つの予防ポイント