聴診器をあてる医者

座っている時や横になっている時は何も問題はないのに、起き上がると急に頭が痛くなる症状が表れることはありませんか?それは重要な病気のサインの可能性があります。ここでは、起き上がると頭が痛い場合の原因や対処法を解説していきます。


   


起き上がると頭が痛いのはなぜ?痛みの3大原因と対処法


1)起き上がると頭が痛いとはなに?代表的な症状とは

ある特定の原因によって、安静にしている状態から起き上がった際に頭痛が生じることがあります。頭痛の他の代表的な症状として、嘔吐、目まい、聴覚異常などを伴うことが特徴です。

2)痛むのはなぜ?起き上がると頭が痛む3大原因とは

(1)血圧が低い

一般的に、人間は立ち上がると心臓に戻る血液量が減少します。この時、正常なら血圧がコントロールされますが、身体に何らかの不具合が生じると、血圧のコントロールが上手くいかず、立ち上がった時に頭痛を感じます。

(2)鉄分が足りない

体内の鉄分のバランスが崩れ、不足することでヘモグロビンの生産が十分でなくなります。ヘモグロビンが少なくなると酸素が脳に行き渡らなくなるために頭痛が起こります。

(3)髄液の圧力低下

軽い外傷により、髄液圧が低下することによって頭痛が引き起こされます。外傷の他に、何の原因も認められずに髄液圧が低下することもあります。

3)試せる応急処置はあるの?痛みへの対処方法とは

急な動作をしないでゆっくりと立ち上がることにより、痛みを回避できることがあります。水分を失うことも頭痛の原因の場合もあるので、こまめな水分補給を心がけるようにしましょう。

※頭痛以外にも、立ち上がった時に動悸や息切れ、その他には視界が霞んだり、目まいがする、疲れが溜まりやすい、あるいは全身がしびれるなどの自覚症状を感じたら、何らかの病気である可能性があります。

4)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは

(1)起立性低血圧症

起立性低血圧症とは、安静にしている状態から勢いよく立ち上がった際に、急激な血圧低下を原因として起こります。症状として、頭痛、立ちくらみ、視野狭窄などが表れます。起立性低血圧症は高齢者、寝たきりの患者に多く見られます。

(2)鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血とは日本人に起こりやすい症状で、病気やけがによる失血で鉄分が不足することによって発症します。失った鉄分は食品に含まれる鉄を摂取することによって補給する必要があります。

(3)特発性低髄液圧症候群

特発性低髄液圧症候群は1983年に初めて報告されました。脳脊髄液が何らかの原因で減少することによって引き起こされます。特徴は、立ち上がると15分以内に頭痛を生じ、横になって安静にしていると30分以内に症状が治まります。頭痛の他に、嘔吐、目まい、聴覚異常などの症状も認められます。男性よりも女性に多く見られ、発症は平均して40歳前後です。

Doctors and nurses are looking at the screen of a personal computer

5)治まらない場合は専門家へ!症状への検査・治療方法とは

(1)検査方法

・起立性低血圧症

立ち上がった時と寝た状態・座った状態の血圧を測り、それぞれ比較します。また、横になることで頭痛が治まることが確認できたら、起立性低血圧症と診断されます。

・鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血には血液検査を用います。血液中に含まれる血清鉄、血清フェリチン(鉄を溜めておけるタンパク質)の減少と、総鉄結合能、不飽和鉄結合能の上昇が見られたら、鉄欠乏性貧血と診断されます。高齢者の場合は消化管の疾患が原因の貧血であることが多いので、血液検査と合わせて便の中に血液が入っていないかを調べる便潜血検査を行うことがあります。

・特発性低髄液圧症候群

MRIによって頭部の状態を観察し、広範囲に肥厚した硬膜が確認されたら特発性低髄液圧症候群と診断されます。また、CTミエログラフィで髄液漏出部位の特定を行います。

(2)治療方法

・起立性低血圧症

起立性低血圧症の治療は一般療法を基本として行います。症状が重度の患者には体内の水分を保持する効果のあるフルドロコルチゾンを使用します。ただし、高齢者や心臓に病気を持っている方は心不全の恐れがあるのでフルドロコルチゾンの使用は推奨されません。

・鉄欠乏性貧血

基本的に鉄欠乏性貧血は食事療法によって治療を行いますが、症状が重く、食事だけでは改善が図れない場合は、フマル酸第一鉄やクエン酸第一鉄ナトリウムといった経口鉄剤の1日あたり100~200ミリグラムの投与が行われます。

・特発性低髄液圧症候群

安静、水分の経口摂取を行ったうえで、グルココルチコイド、ミネラルコルチコイド製剤を使用して治療に当たります。それでも改善しない場合は、ブラッドパッチ(硬膜外自家血注入療法)が行われます。ブラッドパッチとは、血液が固まる性質を利用し、髄液の漏出部位を塞ぐ方法です。ただし、この方法では症状の再発が少なくないため、髄液漏出部付近の硬膜外腔に自家血15ミリリットル前後を注入する方法が一般的です。

6)生活習慣を改善しよう!症状へ実践したい予防習慣

(1)適度な運動をする

人は立っているだけで下半身に血液が溜まっていき、心臓に戻ってくる血液量が減少します。すると、低血圧により貧血を引き起こしてしまうので、血の巡りを良くするためにジョギングやウォーキングなどを行う必要があります。その際、体内の水分が不足して血圧が低下しないように、水分補給を欠かさないようにします。

(2)鉄分を含んだ食品を摂取する

鉄欠乏性貧血の予防には鉄分を多く含んだレバー、にんにく、ハマグリなどの摂取が効果的です。鉄分を含む食物にはヘム鉄と非ヘム鉄があり、このうち吸収されやすいのはヘム鉄の方です。ヘム鉄は肉や魚に含まれています。反対に、非ヘム鉄はほうれん草、大豆などの野菜、穀類に含まれています。また、鉄分の含まれた食品を摂取する際は、ビタミンCやクエン酸などと一緒に食べることで吸収率が上がります。


   


今回のまとめ

1)起き上がると頭が痛いとはなに?代表的な症状とは

2)痛むのはなぜ?起き上がると頭が痛む3大原因とは

3)試せる応急処置はあるの?痛みへの対処方法とは

4)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは

5)治まらない場合は専門家へ!症状への検査・治療方法とは

6)生活習慣を改善しよう!症状へ実践したい予防習慣