頭痛の女性患者と医者

めまいは誰でも一度は経験したことがあると思いますが、時として重大な病気が潜んでいることもあります。ここでは、起き上がるとめまいを感じる場合の原因と注意点について解説していきます。病気のサインを見落とさないようにしましょう。


   


起き上がるとめまいが?放っておけない3大原因と注意点


1)どんな症状が?起き上がるとめまいする場合の症状

めまいには大きく分けて回転性のめまいと浮動性のめまいがあります。回転性のめまいとは、自分の周囲がグルグルと回転しているように感じ、歩行や起立が困難になります。浮動性のめまいとは、身体がフワフワして真っすぐ歩くことができなくなるといった症状が現れます。また、他にも目の前が真っ暗になることもあり、これが酷くなると失神に繋がります。

2)起き上がるとめまいがするのはなぜ?症状の3大原因とは

(1)血圧

一言で言うなら、脳に血液と酸素が行き渡らないためにめまいが起こっています。特に、横になっている状態から急に身体を起こすと脳の血液が減少してめまいを起こしやすい状態になります。

(2)体調・生活バランスの乱れ

睡眠時間が短い、ファーストフードや外食ばかりで栄養バランスが偏っているなどで生活リズムが崩れている、あるいは生理中でホルモンバランスが乱れていたりするとめまいを起こしやすくなります。

(3)耳石の剥離

内耳には前庭器官と呼ばれる部位があります。前庭器官にある耳石器には炭酸カルシウムでできた耳石があり、身体の傾きを検知する働きを持っています。この耳石が加齢や衝撃などで剥がれ落ち、他の器官に入り込んでしまうことが原因でめまいが起こります。

3)試せる応急処置はあるの?症状への対処方法とは

めまいが起こったらまず横になれる場所で身体を休め、めまいが治まるまで安静にします。音や光と言った刺激はめまいが悪化する可能性があるので、日の当たらない静かな場所がおすすめです。

※起き上がるとめまいがする他に、吐き気、ろれつが回らない、顔面麻痺などの症状が現れたらさらに注意が必要です。上記の処方はあくまでも対処方法となります。違和感が続く場合は、速やかに専門医へ相談をしましょう。

4)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは

(1)良性発作性頭位めまい症

症状としては、起き上がる他に、寝返りなどで頭部の位置を変えると数十秒以下の回転性のめまいを感じます。症状が重いと嘔吐感も伴います。良性発作性頭位めまい症は男性よりも女性に多く見られます。

(2)脳梗塞

脳梗塞は血液の流れが滞って脳細胞の一部位が局所的に貧血を起こして壊死してしまう疾患です。症状は壊死した脳細胞の部位によって現れ方が異なり、一例として身体の片方が麻痺する、しびれ、言語障害、歩行時につまずきやすくなるなどがあります。この脳梗塞の前兆として、起き上がった時にめまいを生じることがあります。めまいがサインとなる病気の中では、脳梗塞は特に危険な部類の病気に入ります。

(3)自律神経失調症

自律神経は意識して動かすことができない神経で、血圧、消化運動、脈拍などの調節をしています。この神経は交感神経と副交感神経に分類され、前者は運動などで身体を活発に動かす際に働きます。後者は睡眠やリラックス時に優位になります。この自律神経がバランスを崩した状態を自律神経失調症と言います。症状としてはめまい、立ちくらみ、頭痛、倦怠感などを生じます。

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5)治まらない場合は専門家へ!症状への検査・治療方法

(1)検査方法

・良性発作性頭位めまい症

問診や患者の頭の位置を動かしてみて目の動きを観察する頭位眼振検査、姿勢を急激に動かしたときの目の動きを観察する頭位変換眼振検査で病気の診断を行います。良性発作性頭位めまい症は耳に原因がある病気なので耳鼻科で診てもらいます。

・脳梗塞

CTを用いて血管の詰まっている部分を発見します。発症して時間が経っていない脳梗塞はCTで原因が判明しないので、その場合はより細かい分析ができるMRIを使用します。また、超音波発生装置で血栓ができそうな血管の狭窄部を探し出す検査方法もあります。

・自律神経失調症

自律神経失調症の検査は、他の病気とを見分けるために多角的に行われます。病歴、自覚症状などの問診、心電図、レントゲン、CT、尿検査での病気の発見、睡眠時と覚醒時で血圧を比較して、自律神経の働きを見るシャロンテストと言った検査を行います。

(2)治療方法

・良性発作性頭位めまい症

急性期には抗ヒスタミン薬で嘔吐感の抑制を図る対症療法が主に用いられます。急性期後は浮遊耳石置換法によって三半規管の一か所に固まった耳石を分散させます。浮遊耳石置換法を行った日は就寝するまで横にならないようにします。ちなみに浮遊耳石置換法はエプリ―法とも言います。

・脳梗塞

脳梗塞は薬物療法を基本として治療が行われます。加えてリハビリテーションを合わせて行っていきます。急性期には血栓を溶かす薬物で血液が正常に流れるようにします。これは脳梗塞の発症から3時間以内に服用する必要があります。

血液が固まらないようにヘパリン、ワーファリンの投薬、凝血作用のある血小板の働きを抑えるアスピリン、クロピドグレルなどを使用します。脳梗塞の症状安定期には再発防止とリハビリテーションをメインに治療を行います。大多数の場合、脳細胞は損壊するともう元には戻らないので、長期的に脳梗塞の症状といかに付き合っていくかに重点が置かれます。

・自律神経失調症

睡眠障害や腹痛など、その疾患部位に合った薬の処方による治療を基本とし、合わせてカウンセリングといった心理療法を行います。

6)生活習慣を改善しよう!起き上がるとめまいがする症状への予防習慣

散歩、入浴、読書などの趣味を見つけてストレスを溜め込まないようにします。また、バランスの良い食事をとり、十分な睡眠時間を確保しましょう。タバコや酒類もほどほどにしておきます。


   


今回のまとめ

1)どんな症状が?起き上がるとめまいする場合の症状

2)起き上がるとめまいがするのはなぜ?症状の3大原因とは

3)試せる応急処置はあるの?症状への対処方法とは

4)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは

5)治まらない場合は専門家へ!症状への検査・治療方法

6)生活習慣を改善しよう!起き上がるとめまいがする症状への予防習慣