Women undergoing examination in gynecological

パーキンソン病は主に40〜50歳以降に発症し、日本の全人口に対して10万人ほどの患者さんがいる、神経変性疾患です。年齢の若い段階で発症すると遺伝の可能性も考えられます。

今回はこのパーキンソン病の遺伝との関係性、その他の原因、治療法などをお伝えしていきます。



パーキンソン病と遺伝の関係!2種類の遺伝性とは


1)パーキンソン病とはどのような病気か

(1)由来

パーキンソン病とは、1817年に初めてこの病気を報告したジェームズ・パーキンソンという医師の名前から由来している病気です。

(2)症状

パーキンソン病は、ドパミンが不足をして手足の震えや、ぎこちない動作などの症状が現れます。若い人には少ない病気で、40代以上の方に多く発症する病気です。


2)パーキンソン病の9つの初期・中期・末期の症状とは

(1)初期症状

・震え

多くの患者がこの症状を持っています。何もしていない時に、手や足が震えます。左右に差が見られ、睡眠時や身体を動かしている時には震えることはありません。

・歩行障害

歩行障害は様々あり、最初の一歩が踏み出せなくなったり、手を振ることなしに歩く、小刻み歩行になる、といった症状が出ます。

・筋肉のこわばり

筋肉がこわばり、食事や寝返りなどもできないようになります。

(2)中期症状

・精神症状

幻聴や幻覚、うつ、不眠などの症状が起こります。これは、パーキンソン病の症状である可能性もありますし、薬の副作用の可能性もあります。

・姿勢異常

身体が「くの字」状態になり、手の指が変形したり、肘や膝が曲がったりすることもあります。この症状は、薬によって起こる症状と考えられています。

・物を飲み込めなくなる症状

ひどい場合だと、食事が取れない状況にまでなります。

(3)末期症状

・寝たきり

常に車いすや誰かの介護が必要になります。

・言語障害

この障害は多様で、どもったり、早口になったり、ぼそぼそと話すようになります。

・認知症

脳の損傷や衰えがきっかけで、認知症になってしまうのです。


3)パーキンソン病の5つの仮説による原因

(1)不明

パーキンソン病の原因についてですが、実ははっきりとしたことがわかっていません。しかし、仮説としてはいくつかあります。

(2)仮説

活性酸素による酸化ストレス、ミトコンドリア障害、遺伝、神経毒、生活環境などの仮説があります。

Four doctors have a meeting


4)パーキンソン病の遺伝の関係性とは

(1)遺伝性

パーキンソン病には、遺伝性(家族性)とそうではない孤発性があります。遺伝性(家族性)のパーキンソン病の場合は、全体の5パーセント~10パーセントと言われています。

そのため、遺伝する可能性はありますが、その可能性はかなり少ないと言っていいでしょう。

(2)常染色体優性遺伝性

遺伝性(家族性)のパーキンソン病には、2つの種類があります。父親か母親のどちらかが遺伝子変異を持っていると発症する可能性がある常染色体優性遺伝性があります。

(3)常染色体劣性遺伝性

また、両親ともに遺伝子変異を持って初めて発症する可能性がある常染色体劣性遺伝性があります。遺伝性(家族性)のパーキンソン病のほとんどがこちらの常染色体劣性遺伝性です。


5)パーキンソン病への3つの検査方法とは

パーキンソン病の疑いがあると思ったら、神経内科を受診して検査を受けてください。

(1)検査

パーキンソン病の検査を行うには神経内科を受診することから始まります。パーキンソン病とよく似た症状の病気でないか確認するために、様々な検査を行います。

パーキンソン病は、これらの検査で異常が出ないのが特徴です。

(2)血液検査、髄液検査

血液検査をします。場合によっては髄液検査をする場合もあります。以上があれば他の病気、なければパーキンソン病の可能性があります。

(3)脳の検査

CTやMRIで検査をします。検査で異常が出たら、他の病気の疑いがあり、異常がなければパーキンソン病の疑いがあります。

CTは、レントゲンによって脳の断面を撮影する方法で、MRIは磁気を使って脳の断面を撮影する方法です。


6)パーキンソン病への2つの治療法とは

基本的には、薬物療法で治療にかかります。しかし、薬物療法では効果がなかった場合など、手術が行われます。

(1)薬物療法

パーキンソン病の場合、ドパミンの量が少なくなるため、それを補う必要があります。薬はL-ドパなど、2,3種類組み合わせて使用します。

(2)手術療法

副作用で薬が飲めない場合などは、手術療法が行われます。症状の改善をすることはできますが、完治をすることはできません。

また、薬の服用量を減らすことが可能です。脳の神経細胞の一部を破壊したり、電気で刺激をしたりして症状を改善させます。

Male nurse caring about patient


7)パーキンソン病の遺伝子治療とは

(1)遺伝子治療とは

酵素の遺伝子を組み込んだ細胞を患者の脳に注入し、改善を図ります。

(2)アメリカ

現在のところ、アメリカでは大きな副作用もなく、症状も改善したということです。

(3)日本

日本では、一部の病院で開始しています。現在は、まだ研究段階といったところです。


8)パーキンソン病の4つの予後とは

(1)悪循環

身体が動かしづらいので、動かなくなってしまい、さらに動かしづらくなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。

このようにならないように、リハビリを行うことが重要です。

(2)日常生活

まずは、日常生活においてのリハビリです。自分でできることは自分で行い、運動量の低下を防ぎましょう。

(3)運動

1日30分、週3回程度の運動を行いましょう。無理のない程度で運動するのがポイントです。

(4)音楽

音楽に合わせて踊ったり歌ったりすることで、一定のリズムで動くリハビリを行います。

(5)いつもどおりの生活

病気だからといって、特に生活を変える必要はありません。いつもどおりの生活をしていくことを心がけるだけでもリハビリになります。


9) パーキンソン病への2つの予防ポイントとは

(1)運動

予防のためには運動をすることが必要です。適度な負荷がかかる運動がおすすめです。

(2)好きなことをする

また、ドパミンを増やすことを行いましょう。ドパミンは、好きなことをしている時や楽しい時に増えます。

そのため、できるだけ日常生活の中に楽しいことを取り入れておくことをおすすめします。



今回のまとめ

1)パーキンソン病は、ドパミンが不足して手足の震えや、ぎこちない動作などの症状が現れる病気。

2)初期症状=震え、歩行障害、筋肉のこわばり。中期症状=精神症状、姿勢異常、物が飲み込めなくなる。末期症状=寝たきり、言語障害、認知症。

3)パーキンソン病の原因は、活性酸素による酸化ストレス、ミトコンドリア障害、遺伝、神経毒、生活環境などの仮説がある。

4)パーキンソン病は、遺伝する可能性はあるが、その可能性はかなり少ない。

5)パーキンソン病の疑いがあると思ったら、神経内科を受診して検査を受ける。

6)パーキンソン病の検査は、血液検査、髄液検査、脳の検査がある。

7)治療方法は、薬物療法と手術療法。

8)遺伝子治療とは、酵素の遺伝子を組み込んだ細胞を患者の脳に注入し、改善を図る方法。

9)予後は、いつもどおりに生活をしたり、音楽を活用したり、運動を行う。

10)予防には、運動と好きなことをするのが効果的。