体調を崩してソファで横になっている女性

水を飲まないと脱水症状になることは分かっていても、具体的にどのような症状が出るのか自分では気がつきにくいものです。

今回は、特に危険な水分不足が引き起こす「夏の頭痛」についてご紹介します。脱水症状のことをよく知って身体からの信号を逃さないように予防しましょう。


   


水分不足で頭痛に・・!考えられる6大原因と対処方法とは


1)水分不足と頭痛の3つの関係性とは

(1)脱水症とは

まず、「脱水症」とは何でしょうか。一般的に、人間の身体は6割が体液からできているといわれています。体液とは、血液・唾液・ 尿など、栄養や酸素を身体中にめぐらせ、二酸化炭素や排泄物を排泄する人間の生命活動に不可欠な働きをしてくれるものです。脱水症とはこれらの「体液が身体から失われた状態」のことをいいます。

(2)脱水症のメカニズム

脱水症状を起こすと、酸素や栄養素がうまく体内に行き渡らなかったり、老廃物を排出することができなくなったり、体温をうまく調整できなくなったりするなどの問題が生じます。脱水症また、水分が不足すると血液濃度が濃くなります。そのため血液がドロドロになり血流が悪くなることから、脳や臓器に酸素が行き届かなくなり頭痛などの体調不良が引き起こされます。

(3)夏の頭痛と水分補給

夏になると頭痛を起こすことが多くなる、という人は水分不足が原因かもしれません。つまり、血行不良が体内に起きているのです。それを改善するためには水分を補給することですが、正しい方法で補給することが重要になります。

2)症状チェック!水分不足の4つの症状とは?

脱水症状を対策するためには身体から発信される信号を見逃さないことです。脱水症の症状は主に4つの段階に分けることができます。

(1)水分不足の前兆

症状はほぼありません。暑い夏場や運動時に限らず日常生活において、「喉が渇いた~」と感じた時にはすでに体は水分不足になっています。体内の水分が1%失われた状態です。

(2)初期

めまいや立ちくらみ、だるさが起こります。また、口や舌が乾いたように感じます。軽度の脱水症です。体内の3~5%の水分が失われています。

(3)中期

頭痛、吐き気、が起こります。口の中の粘膜が強く乾き、ツバや尿の量も減ります。脳の機能が低下し、中等度に脱水が進んだ状態なので注意が必要です。このとき体内の水分が5%~9%失われています。

(4)後期

とても危険な状態です。意識障害や痙攣などを引き起こします。そのほか、昏睡や錯覚、幻覚などの精神症状が起こることもあります。体内の水分が10%以上失われた重度の脱水症です。病院で緊急処置を受ける必要があります。

doctor giving pills to woman at hospital

3)水分不足で頭痛が起こる2つの原因とは?

水分不足による頭痛の原因は「血行不良」です。主な原因は3つあります。

(1)酸素不足

水分が不足すると、血液濃度が上がり血液の状態がドロドロになります。血流が悪くなり、老廃物や水分が流れにくくなります。そのため、酸素が細胞に行き届かなくなり頭痛が引き起こされます。

(2)血管による神経への刺激

脱水症状により脳の血圧が下がると、脳の機能が低下します。そのため、脳は血管を拡張して血流の循環を回復しようとします。その際に生じた血管拡張が周りの神経を刺激することによって頭痛が起こります。

4)応急処置!水分不足による頭痛への対処方法

頭痛が起きた場合、上記をふまえた「きちんとした対処方法」を行うことが必要です。

(1)常温水をこまめに

水分といっても、冷たいお水はかえって血流を悪くし、頭痛を悪化させることがあります。胃腸にも負担がかかる恐れがあるので、飲む際は15度~25度の常温水を摂取するようにしましょう。一気に大量の水分をとってしまうと、体内の塩分バランスを崩してしまい頭痛を改善しにくくなります。水分補給はこまめに、150ml~200ml程度のコップ一杯分を目安にすると良いでしょう。

(2)ミネラル補給

水のみを補給すると「自発的脱水」という症状を起こしやすくします。血液中の塩分濃度が薄まり、「これ以上水はいらない」という指令が脳から出てしまうことです。この状態になると身体は体液濃度を元に戻そうと水分を身体の外に出してしまいます。0.1~0.2%の食塩や糖質を含んだミネラル(スポーツドリンクも有効です)も水分と一緒に補給することが大切です。

(3)炎天下は避ける

気温が5度上がるごとに頭痛の症状が7.5%悪化するといわれています。炎天下であれば、日差しを酒、日陰やなるべく涼しい場所に移動して安静に過ごしてください。

(4)救急車

口から水分が取れない、歩けない、意識がおかしいという場合は迷わず救急車を呼んでください。救急車を呼ぶべきときにはためらわず行動をしましょう。

5)症状が治まらない・・考えられる2つの病気の可能性とは

頭痛がひどくなる場合は、以下2つの深刻な脳の病気の可能性があります。徐々に進行していく場合も急激に進行する場合もあるので、少しでもおかしいと感じたら病院を受診しましょう。

(1)くも膜下出血・脳出血

脳の血管が破れることによって障害が起こります。「突然の激しい頭痛」や「視覚に異常」「片側のまぶたが下がる」「手足のマヒ」などの症状が起こります。一般的に発症すると死亡率は50%、生還された患者の30%は後遺症が残るといわれています。

(2)脳梗塞

脳の血管が詰まることによって障害が起こります。「ろれつがうまく回らない」「言葉がうまく出なくなった」などの症状が起こります。厚生労働省によると、脳血管疾患による死亡者数の約60%を脳梗塞が占め、国内で年間11万人が亡くなる最大の死因となっています。

Doctors who have medical records and doctors have a tablet

6)何をすれば良い?症状が続く場合にすべき治療方法

「命の危険がある頭痛や吐き気」の場合や、高熱やひどい嘔吐がある場合は緊急に病院を受診しなければなりません。そうでない場合は症状に分けて専門の病院と自宅での療養方法をご紹介します。

(1)2~3日続く場合

人によっては翌日に回復する人もいますが、2~3日続くこともあります。効き目が強く比較的胃腸への負担が少ないと言われる「バファリン」や「ロキソニン」系の市販の頭痛薬を胃腸薬(胃の不調を整えるため)と併用することをおすすめします。

また血管の拡張を防ぐために、アイスパックや氷嚢などで冷やしてあげると良いでしょう。市販の薬は一時的な症状を和らげるためのものです。アレルギーなどで服用が向かない方もいますので不安な方は薬剤師や医師に相談してください。

(2)それでも治らない場合

それでも頭痛がひかない場合や吐き気や嘔吐などの他の症状がある場合は、医療機関への受診が必要です。体の自立神経が崩れている場合がありますので、お近くの内科医または救急外来にかかりましょう。少なくとも採血検査ができて、その場で結果が出るような病院である必要があります。

7)日常からの改善を!水分不足への5つの予防ポイント

脱水症になる前に、普段から以下のことに気をつけましょう。

(1)無理をしない

炎天下での激しいスポーツや運動を控えましょう。30~60分ごとの休憩をとるようにしましょう。

(2)水分・塩分補給

活動2時間前に、250ml~500mlの塩分や少量の糖分を含むスポーツドリンクを補給しましょう。

(3)涼しい格好

汗の吸収は通気性の良い服を着用を。休憩時は衣服を脱ぐなど熱を措置に逃がす工夫をし、帽子や日傘で頭を守りましょう。

(4)体調管理

睡眠不足・下痢・風邪気味などのときは注意が必要です。

(5)暑さを避ける・慣れる

屋内でも蒸し暑い場所は避けましょう。初夏のうちに外出や運動に慣れておくことが大切です。


   


今回のまとめ

1)水分不足と頭痛の3つの関係性とは

2)症状チェック!水分不足の4つの症状とは?

3)水分不足で頭痛が起こる2つの原因とは?

4)応急処置!水分不足による頭痛への対処方法

5)症状が治まらない・・考えられる2つの病気の可能性とは

6)何をすれば良い?症状が続く場合にすべき治療方法

7)日常からの改善を!水分不足への5つの予防ポイント