患者の手を確認する医者

朝起きたら手のひらにしびれがある、何もしていないのに手のひらがしびれる…等の症状を経験した事はありませんか?ピリピリしたり力が入らない等で生活に影響を与えてしまいます。手のひらがしびれる原因はいくつかあり、病気が隠れている場合もあります。 


   


手のひらがしびれるのはなぜ?5大原因と病気の危険とは


1)症状の解説!手のひらがしびれる症状の種類と特徴の違い 

手のひらがしびれるという感覚は人によって様々ですが、主に2つの種類があります。 

(1)ピリピリした痛み 

「ピリピリ」「チクチク」と感じるような痛みです。 触っても痛みはなく、長時間の正座等で足がしびれてしまうような感覚と同じです。 

(2)感覚がない 

痛みはなく、しびれている部分をつねったり押したりしても何も感じません。 感覚が薄いので物を落としたり、うまく掴めない等の症状が出ます。 

2)何が原因?手のひらがしびれる5大原因とは 

(1)神経が圧迫されている 

腕や手の動きを司る末梢神経や血管が圧迫される事によりしびれを生じます。 また、人間には脊髄というものがあり、その脊髄と骨(胸椎や腰椎等)を繋ぐ役割をする椎間板というクッションがあります。 この椎間板が何かの圧力によって飛び出てしまい、脊髄やその周りにある神経を圧迫する事でしびれが生じます。腫瘍や損傷等で脊髄や周りの神経を圧迫しても、しびれがあらわれます。 

(2)脳の病気 

脳の血管が何らかの原因で詰まり、脳細胞に血液が行き渡らなくなると様々な障害があらわれます。 詰まった所や出血した場所が、運動機能を司る部位や手足に拘わる場所であった場合、しびれが生じます。 

(3)血行不良 

血管が圧迫され、血流が滞る事が原因でしびれが生じます。同じ姿勢を長時間とり、一部の血管を圧迫し続ける等が原因です。 肩こり等で血流が悪くなっても、しびれがあらわれる事があります。 

(4)自律神経の不安定 

ストレスや不摂生な生活習慣により、自律神経のバランスが崩れてしまうと様々な不定愁訴があらわれ、しびれを生じる場合があります。鬱病やパニック障害等の精神的な問題がある場合にも、手のしびれが現れる場合があります。 また、ホルモンバランスが崩れる事で自律神経が不安定になる事から、更年期等のホルモンバランスが不安定になる時期に、手のしびれがあらわれる事もあります。 

(5)飲酒 

お酒を飲むと血管が広がると言われていますが、量が増えると逆に血管は収縮します。この時にしびれが生じる場合があります。 アルコールを分解する時に発生する「アセトアルデヒド」という物質が原因で、体の表面にある末梢神経の血行を悪くするという説があります。 また、アルコールを分解する際血糖も消費されるので、一時的な低血糖状態になり、しびれが生じるとも言われています。 

※手がしびれる原因が血行不良の場合は、血流を良くする為にマッサージを行ったり、温めたりして血流を促します。 しかし、神経や病気が原因の場合は、いくらマッサージしても改善しません。 しびれる症状が続く場合は、医療機関を受診しましょう。

3)症状が続く場合は注意・・考えられる5種類の病気とは 

(1)末梢神経の圧迫による病気 

末梢神経が圧迫され、しびれがあらわれる病気です。

 「手根管症候群」…手首をよく使う仕事をしている・腱鞘炎になっている・むくみがある等の場合は、手の指先まで通っている神経を圧迫してしまい、しびれがあらわれます。手のしびれで最もメジャーな症状です。 

「肘部管症候群」…加齢や怪我よる骨の変形・腫瘍による圧迫等が原因で、肘の内側の神経が通る隙間(肘部管)を圧迫し、しびれがあらわれます。 

「胸郭出口症候群」…なで肩体系の場合、重い物を運んだりする事が原因で、腕や肩周りの動きを司る神経や血管が通る隙間(胸郭出口)が狭くなってしまい、しびれがあらわれます。 

(2)椎間板等が原因の病気 

加齢や肉体労働・スポーツ等が原因で、脊髄と骨を繋ぐクッションの役割をしている椎間板が飛び出し、周りの神経を圧迫する事でしびれがあらわれます。「頸椎椎間板ヘルニア」「変形性頸椎症」「頸椎後縦靭帯骨化症」等があります。 

(3)脳の病気 

脳の血管が詰まってしまい、それが原因でしびれがあらわれます。 「脳出血」「脳梗塞」「一過性脳虚血発作」「くも膜下出血」等があります。 これらは手のひらのしびれと共に、めまい・吐き気・嘔吐・頭痛・ロレツが回らない等の症状もあらわれます 

(4)脊髄の病気 

腫瘍や損傷等が脊髄を圧迫し、しびれがあらわれます。「脊髄腫瘍」「脊髄損傷」等があります。 

(5)糖尿病 

糖尿病が原因でもしびれを生じる場合があります。 

group of happy doctors meeting at hospital office

4)病気の場合には?行われる可能性のある3つの検査・治療方法 

手のひらのしびれを感じたら、整形外科や神経科等を受診します。 原因により治療方法は違ってきますので、まずは検査を受けましょう。 ここでは手のひらのしびれで一番多くみられる「手根管症候群」の検査や治療について説明します。 

(1)ティネルサイン検査 

神経が圧迫されている部位を指や道具で叩き、しびれがある患部に知覚異常があるかどうかを検査します。 

(2)ファーレンテスト 

指先を下に向けて両手の甲を合わせ、60秒間程待ちます。指先に感覚の異常があるかどうかを検査します。 

(3)レントゲン・MRI検査 

関節や骨の異常、腫瘍等の有無を検査します。 治療法は、鎮痛剤・神経を再生させる薬・注射等です。 手を酷使しないようにサポーター等で患部を保護します。 症状が酷い場合は手術を行います。 「手根管開放術」といって、神経を切り離す手術です。人体への影響も少なく手根管症候群の手術に有効で、9割以上の患者が復帰できます。 術後は手の筋肉が衰えないように、リバビリを行う場合もあります。 

5)日常生活から改善を!手のひらがしびれる症状への4つの予防習慣 

(1)神経の圧迫を軽減する 

同じ体勢を長く続けたり、パソコン作業等が原因で手の血流が悪くなります。 まめに休憩を挟む等して、神経を圧迫し続けないようにしましょう。 

(2)体をほぐす 

整体やマッサージに定期的に通い、体全体の血流をよくするように心がけましょう。 お風呂上がりのストレッチや手足のマッサージ等で血流を促してください。 

(3)バランスの取れた食生活 

糖尿病等でもしびれを発生します。 栄養が偏らないように、規則正しい食生活を送りましょう。 

(4)放置しない 

頻繁に手がしびれる・手のしびれが続く等の場合は放置せず、医療機関を受診するようにしてください。 「単なるしびれ」と安易に考えず、腫瘍や脳の病気が隠れている場合があります。 きちんと検査してもらい、早期発見・早期治療に努めましょう。 


   


今回のまとめ 

1)症状の解説!手のひらがしびれる症状の種類と特徴の違い 

2)何が原因?手のひらがしびれる5大原因とは 

3)応急処置を試そう!症状へ試してみたい対処方法 

4)症状が続く場合は注意・・考えられる5種類の病気とは 

5)病気の場合には?行われる可能性のある3つの検査・治療方法 

6)日常生活から改善を!手のひらがしびれる症状への4つの予防習慣