腕を組みながら考える女性医師

朝から頭が重い、ズンズンといった頭痛がする…そんなとき、あなたならどうしますか。頭痛薬で直したり、病院で検査を受ける方もいらっしゃるでしょう。

ですが、診察の結果、どこも悪くないとしたら・・。今回は、そんな方に是非読んでいただきたい内容です。


   


自己チェック!うつ病の代表的な2大症状と対処方法とは


 1)うつ病とはどんな病気?

会社の同僚が、体の不調を訴えるようになり、いつしか出社しなくなってしまった…どうも原因はうつ病らしい、そんな状況が増えています。まず、この「うつ」の本質を捉えていきましょう。

 (1)うつとは「気分障害」である

今回のタイトルは「うつ」。漢字では鬱は29画もある難解なものですが、意味は「蓋をした壺に香りの良い酒が満ちているが、その周りを林がうっそうと茂り、空気が淀んでいる」というもの。

つまり、自分の周りは気分よく生活しているのに、自分だけは気持ちが滅入って塞ぎ込んでいることを指すのです。

そのため、他人から見れば「悲観的」「気分の上下が激しい」などの症状が現れますので「気分障害」とも言われる病気と言えます。

(2)うつ症状を起こすのは「脳」の影響

スペインのグラナダ大学とスペイン領カナリア諸島にある、ラス・パルマス大学。欧州の名門大学の研究者が突き止めた調査結果は、大変ショッキングなものでした。

2012年4月の公開された内容によれば、8,964人の健康な参加者に数年かけて食についての調査を行いました。

「ピザ、ハンバーガー、フレンチ・フライなどのファースト・フードや小売市場用に生産されたクロワッサン、ドーナツ」などを常に食べている人だけが、うつ状態になりやすいことを突き止めました。

その割合は51%。調査前うつ症例は誰もいなかったにも関わらず、脂質の多い食品を体内に入れることで、鬱症状が出てきたのです。

なぜ、それが「脳」なのか。人間の体の70%は水分ですが、脳の60%は脂なのです。脳には神経が張り巡らされていますが、この神経細胞を活発にするのが「不飽和脂肪酸」。

マグロやサンマ、イワシといった魚類やオリーブオイルやごま油に含まれる「血液をサラサラ」にする脂肪酸なのです。ところが、トランス脂肪酸はその逆。

神経の糸、つまり神経細胞の形をぐちゃぐちゃにしてしまいます。脳で理解する人間が、理解する前に正しい情報を取得できず、反応もおかしくなってしまうと、これが「うつ」となってしまうわけです。

2)うつ病の考えられる3つの原因!代表的な症状とは?

うつは「脳障害」。そしてうつを起こしているのは「脳」ということがわかりました。その背景には脳内の脂があることもわかってきました。そこで、もう少し詳しく原因を調べていきましょう。

 (1)脳障害が原因のうつ

脳卒中は、脳の血管が詰まる「脳梗塞」、脳血管が破れて出血する「脳出血」「くも膜下出血」に大きく分かれます。脳卒中の大きな原因は糖尿病や高脂血症です。

つまり、食生活や運動不足が積もり積もって脳卒中となり、最終的にうつ状態までも発症させる…という厄介なエンディングが待っているのです。

 (2)過度なストレスが原因のうつ

2013年に労災が認定された中で、精神障害は1,409件。この中には過労自殺や過労死の原因となったものが含まれ、翌年、厚生労働省は労働安全法で「ストレスチェック制度」を従業員数50人以上の企業に義務づけました。

例えば「社内うつ」と呼ばれる症状があります。

十分な休息がなく、栄養状態に偏りがある「上司」がいらいらとしてしまい「怒りやすくなり」ます。

その結果「部下」に圧力をかけ、「部下」がストレスに耐えきれず、うつになる…という悪循環です。実は、これも元を辿れば、不健康さ、油分の多い食事などが大きく影響していると考えられます。

 (3)性格によるうつ

責任感や義務感が強い、几帳面、凝り性、仕事熱心、完璧主義…こうした人の多くは環境によって性格が作られます。

また、遺伝的な要因もあり、長い間同じような考え方の人に囲まれることで、違う考え方の人に馴染めなくなることがあります。

 (4)2つの症状

うつの症状は簡単に分けると2つ。まず「暗い」うつ、これは何事にも消極的になり、他人を避けようという行動を取ります。

そして「暗い」「明るい」の両極を持つうつ、です。

「新型うつ」などと言って、自分の好きなことには楽しく積極的なのに、仕事では途端に暗く淀んでしまう姿の会社員の方もがいます。

これは「双極性障害」と称し、うつではないとする見方があります。

ですが、うつ状態と躁状態がある、ということは脳内の神経を伝達する物質の量が「コントロールできていない」ことになりますので、これはうつ状態と言えるのです。

カップを手に持った女性

3)うつ病と頭痛との関係・・効果的な対処法とは

うつの原因やその特徴が分かった後で、うつと頭痛の関係、そしてうつになった場合の対処法を説明します。

 (1)うつになると頭痛がひどくなる?

頭痛には偏頭痛(頭の左右どちらかが痛む)、緊張型頭痛(運転手や、パソコンに向かう時間の長い人など)、群発頭痛(片目の奥がひどく痛む)などがよく知られています。

ただ、これらの原因は体の緊張や不安感による脳の一時的な萎縮が認められています。航空機内で起こる偏頭痛も、前もって感じる不安感が増幅することによります。

こうしたことから、うつになったことで不安感が増して、より頭痛が激しく頻繁に起こるようになる、ということがお分かりになるでしょう。

そもそも、頭痛で恐ろしいのは脳血管破裂といった「くも膜下出血」の際の「いきなり殴られたような頭痛」などです。

また、歯の痛みから頭痛に発展するケースの低酸素血症(手足が冷たい、不整脈など)が原因の頭痛は、命に関わります。

市販の頭痛薬を考えてみて下さい。様々な医薬品会社が頭痛薬を販売していますが、実は成分は6つしかなく、どの会社もこの6つの配合を微妙に変えているだけのもの。

ですから、うつの際の頭痛は頭痛薬で一時的に対処できても、結局また復活してしまうことが多いのです。

 (2)うつになった時の対処法

・CT・MRI・RI(血液検査)

うつかどうか、これは自分が判断するのと周りが判断するのでは状況が全然違います。

脳機能障害(脳に関係する病気や事故、脳外傷など)が原因のうつ、は本人が気がつかない状態であることが多く、脳神経外科や神経内科でCTMRIの画像診断が的確です。

あるいはRIといった血流検査によって、脳機能が落ちており、神経が伝達されない部分があることなどを証明してもらって、投薬治療を行うのが一番です。

・投薬療法/カウンセリング

ストレスによるうつ、の場合は多くの人が精神科に通院します。

ここで重要なのは「問診の密度」です。うつ病は精神科医の多くが投薬療法とカウンセリングを使います。

投薬療法は「今働けるようにならなければならない」ような状況の人には「劇薬」としての効果があります。

ただ、これはあくまでも薬による「不安解消」というトリックでもあります。

・食生活改善

一番大事なことは「食事」です。今回の文章の一番はじめを思い出してください。

トランス脂肪酸、ハンバーガー、ピザ、ドーナッツ…こうした食生活を続けていくことで、体はどんどん痛んでいきます。大事なことは「自己免疫力」をつけることです。

例えば、春になるとスギ花粉症で多くの人がマスクをつけていますが、杉の木に囲まれた山奥に住む人たちの多くは花粉症になりません。

自己免疫力は誰にでもあるはずですが、いつの間にか食事や時間に縛られてしまうことで、うつ病にハマってしまうのです。


   


今回のまとめ

1)うつ病とは病気ではなく、障害

2)うつ病を起こすのは、脳

3)うつには、脳機能障害・ストレス障害と遺伝的な要因がある

4)うつの形は2つ。「うつ」と「躁うつ」

5)うつと頭痛の関係は「不安」から来る

6)うつの治療には、投薬とカウンセリングがある。

7)うつからさよなら、するには「健康的な食事」を心がけよう

うつと頭痛の関係は、実は直接なものではなく「間接的なもの」であることがお分かりになったでしょうか。うつの原因を紐解けば、実は自分の食生活や時間の感覚にある…とすれば、何らかの行動が見えてくるかもしれません。