カルテを確認し合うドクター

子育てをするお父さん、お母さんは、落ち着きがないわが子を少し心配になるときは誰しもあるかと思います。ただ、その落ち着きがないのは隠れた病気が潜んでいるサインかもしれません。今日は落ち着きのない幼児について原因や心構えなどをお伝えいたします。


   


幼児で落ち着きがない・・?考えられる2つの病気と対処方法


1)症状チェック!落ち着きがないってどんな行動?

一言で落ち着きがないと言っても、日常生活で様々なシーンが想定されます。その中でも代表的な症状として事例をご紹介します。

(1)人の話をきかない

周りの人が話しかけても聞いていないように見えたり、または途中で話をさえぎってしまったりなどのしてしまいます。また、実際に指示などの内容も頭にはいらず理解できないといった場合もあります。

(2)注意力が散漫

遊んでいても1つのことをすることができず常に途中で違うことをしたり、ご飯を食べていても食べていることを忘れて違うことをしてしまったりします。外でも自分の歩いている方向に障害物があっても気づかない場合もあります。

(3)座っていられない

学校や家で静かに座っていることができず常に音を立てるまたは、足を動かしてしまいます。歩き回る、走り回るといった動作が特徴です。

2)何が原因?考えられる病気とは・・落ち着きがない場合の3大原因

(1)ストレス

子どもは親からの愛情が足りない、思い通りにいかない、遊びたいけど遊べないなどを状態に陥ると大人のようにその感情を表現することができないため、落ち着きのない行動を見せる場合があります。

(2)注意欠陥/多動性障害(ADHD)

ADHDには多動性、不注意、衝動性の3つの特性があり、個人差があります。この病気は発達障害の一部と考えられており、脳の前葉前野の働きに異常があるといわれています。性格上落ち着きがない子と間違われやすいですが、8歳を過ぎても落ち着きがなく、時間を守れない、授業をまともに聞けない、感情のコントロールができないなどの症状が激しいときはADHDの可能性が高く、大人になるにつれて徐々に症状は弱まっていきます。大人でも影響がある場合がありますが、気づいていない人が日本ではほとんどだといわれています。

(3)アスペルガー症候群

自閉症の一種と考えられており、対人関係やコミュニケーションに障害をきたす病気です。社会に溶け込んでいく脳の機能の一部に異常があるといわれており、他の人が何を感じているかなどを感じとるのが苦手です。また、突如起こったことに対して臨機応変に対応することが異常に苦手で対応ができなくなります。他の子どもになじめず、浮いてしまうといった特徴があります。

親の自己判断は危険ですので、本当に心配な場合は専門医へ相談をいたしましょう。決め付けるのではなく、そんなお子さんを認めてあげながら、向き合いながら、一緒に歩んでみましょう。

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3)親が気をつけられることは?落ち着きがない行動への対処方法

(1)冷静に言い聞かす

感情的に起こってしまっては逆効果となります。大き目の声でかつ少し低めの音でゆっくりと語りかけるようにして言いかけてみてください。

(2)子どもと一緒に過ごす

時間をつくって子どもの傍にいて、反応をみてあげてください。何か伝えたい事がある場合もあります。特に一緒にいるときは子供の目をよくみて話をするようにしてあげてください。

(3)一緒に歌う

音楽は脳に刺激を与えるだけでなく、声を大きく出し、歌詞を一緒に読むことで集中力を上げる効果があるといわれています。どうしても集中力がなく、どうしようもない場合は一緒に何かを歌うなどして子供の集中力をこちらに向けるようにしましょう。

4)専門家での検査を!症状がきになる場合への検査方法とは

病院は小児精神科医を受診することをお勧めします。

(1)問診

専門医が患者の言動を見て、診断をします。話しかけたときの反応や返答内容、目の動きや口の動きにも注意して問診を実施します。性格などの影響もあるため、正確な診断をするのは難易度が高い検査といえます。

(2)生理学的検査

脳波を調べることで脳の機能に異常がないかを調べます。同世代の用事と比べた際の成長の度合いなどで発達障害ではないかを検査します。結果は1週間ほどで出る場合がほとんどですが、費用は1万円以上と高くなることもあるため、医師に事前に確認をとりましょう。

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5)病気と診断されたら?行われる可能性のある支援方法

(1)療育的支援

発達障害や自閉症などは根本的に治す治療法はなく、自分が症状を回りの人も含めてしっかり理解することが大切となります。そのため、整理整頓やスケジュール通りに動くことができない場合は見えるところにスケジュールを書き、こまめにチェックするなどの方法を取るといったことを専門医と相談しながら実施します。幼児の場合は保護者ができる限り生活面をフォローしていくことが必要となります。

(2)薬の服用

脳内の神経伝達物質をバランスよく保つように神経に働きかける薬を服用することで症状が和らぐ場合があります。しかし、副作用を伴う場合も多く、どのような副作用のある薬かをしっかり医師に確認した上で服用するようにしましょう。

6)日常生活から意識を!落ち着きがない場合への心構えと予防習慣

(1)子どもと遊ぶ時間をつくる

一緒につみきや折り紙、テレビを一緒にみるなどして1時間以上は子供に集中してあげる時間をつくってください。一緒に遊ぶことで子供は親とコミュニケーションをとれ、親の言葉を聞くようになる場合が多いです。

(2)感情的に叱らない

親が感情的に怒ると子供はただ恐怖心しか覚えません。時には必要かもしれませんが、なるべくゆっくり語りかけるように叱るまたは指示をするようにしてください。そして、なぜだめかなども子供の目をみてゆっくりと伝えてください。発達障害や自閉症の場合は2次障害としてうつ病や不安障害に陥ることがあるため、決して自信を失わせるような叱り方はやめましょう。


   


今回のまとめ

1)症状チェック!落ち着きがないってどんな行動?

2)何が原因?考えられる病気とは・・落ち着きがない場合の3大原因

3)親が気をつけられることは?落ち着きがない行動への3つの対処方法

4)専門家での検査を!症状がきになる場合への検査方法とは

5)病気の場合には?行われる可能性のある治療方法とは

6)日常生活から意識を!落ち着きがない場合への心構えと予防習慣